住宅の構造とは?3つのポイント教えます!
ものづくりを行うにあたって欠かせないことの中に必ず「構造」という言葉が出てきます。
構造って聞くと、「難しいよね」の一言で片づけてしまい、あまり関心を持たれない方は多くいると思います。確かに難しいですし、それを専門とし生業としてる方(構造設計士さん等)もいますので、構造を理解するには時間を要します。
ただまったく知らないよりも、少しでも知っているほうが住宅購入を検討される上での判断材料として活きてくるかと思います。
ですので今回は住宅の構造について3つのポイントをザクっとご紹介します。
構造といえばやっぱり柱と梁!
住宅の構造というと真っ先に思いつく言葉は「柱」と「梁」だと思います。
いわゆる“躯体”と呼ばれるイチ部分です。
木造軸組工法(在来工法)と呼ばれる日本では主流とされている工法ですが、その工法に柱・梁が登場してきます。木造軸組工法(在来工法)は間取りが自由に計画できると言われおり、柱・梁を適材適所の大きさにし、配置することによって大きな開口がとれたり、自由空間を実現できたりします。
しかし自由度があるからといって過度に柱のスパンを飛ばすとその上に乗ってくる梁は必然的に大きくなり、そうするとその分やはり材料のコストがかかってきます。
チラシや広告などでみかけますが、凹凸が激しく目を引くような外観をした住宅や、極端に広いリビングルームなどは構造躯体の部分に多少なりともコストがかかっているかもしません
品質の一定化
昔は工務店の技量や大工さんの腕に左右されていました。
接合部の取り合い部分などは製材された材木を大工さんが1カ所ずつ手で加工していましたし、床の梁の組み方なんかは工務店の監督さんが考えて指示していました。しかし現在はどうでしょう。プレカット工場で柱・梁を加工し、今まで人間の手で行ってきたことはすべて機械に変わりました。床組の図面もプレカット屋さんが作成するようになり、これまでに必要とされた工務店の技量や大工さんの腕は昔に比べると必要としなくなりました。と同時に、プレカットの登場により現場に搬入される躯体材の加工や材質の精度はどこの工務店も安定した品質を確保していると思います。
「それじゃあどうやって工務店を選べばいいの?」と思いの方もいるでしょう。次のポイントで併せて説明いたします。
認定工法と呼ばれるハウスメーカー独自の作り方だと、改修工事の際、莫大な見積もりを提出されることも有るでしょう。それは。。。 自社ハウスメーカー以外触れないという事を知っているからです。万一他社が認定工法で建てた建物を改修工事(内容によりますが)しようものなら、その時点で建物としてみなされなくなってしまいます。。。それをハウスメーカーさんは知っているのではないかと思います(俗にいう足元をみるってやつですね)
住宅は躯体だけではない
上記2つのポイントでは主に躯体について説明しましたが構造はけっして躯体だけではありません。躯体は木造住宅の骨組になりますので、人間でいうところのまさに“骨格”にあたる部分だと思います。それでは人間でいうところの臓器は住宅のどこの部分に該当するのか。それは“断熱・気密”です。骨が強くても臓器が弱かったり免疫力が低下していれば人は健康にはなれません。住宅も同じで躯体をしっかりしても、断熱・気密の部分がしっかりできていなければ「冬はめちゃくちゃ寒く、夏はめちゃくちゃ暑い」ということになり、快適な生活を送ることができません。
断熱材を充填したり、気密処理を行うことはけっして特別な技術を要することはないです。(一部断熱の種類や充填方法によっては専門業者が行います。)やり方や方法を知れば誰にでもできる作業になります。しかし、誰にでもできるからこそ、そこを軽視し、適切な施工を行わず見落としてしまう事があります。そうなるといくら性能の高い断熱材や気密材を使用したとしても十分な効果は発揮できません。
経験と技術を求められた昔とは違って、今は工務店や大工さん、またその他の業者さんや職人さんに求められるのは‘知識‘と‘正確さ’です。「良識ある考えと、丁寧な施工できる会社かどうか」この要素が会社選びにおける判断材料になってくると思います。
百聞は一見に如かず!構造見学会に参加する
ネットサーフィン・話を聞いたり、本や資料を読むよりも実際に直接現地で目にしたほうが理解していただけると思います。皆さんも意中の住宅会社さん構造見学会に積極的に足を運ぶことをお勧めします。
20171104