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全館空調の後付けがおすすめできない理由とリフォーム費用や注意点を解説

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全館空調を設けると部屋の温度を快適になる点や室内と空気をクリーンに保てるといった嬉しいメリットがありますが、実は後付けの検討はおすすめできません。

新築のお家をご検討されている方であれば建設のタイミングで設置するのは問題ありませんが、後付けは家自体の工事が必要になってきます。

工事をすると家の機密性能が低下するため損なわないように施工する必要があるので技術が求められますし、リフォーム期間も要することから費用もそれなりにかかってしまうのです。

今回は、住宅づくりのプロが全館空調の後付けがおすすめできない理由とリフォーム依頼する際の注意点をご紹介するので最後までご覧ください。

◆こんな方におすすめの記事
⇒新築の家に全館空調取り付けるか迷っている
⇒これから全館空調の後付けを検討している

◆この記事を読むと分かること
⇒全館空調の設置に適切なタイミングがわかる
⇒後付けで失敗しないポイントがわかる

全館空調とは?設置すると暮らしにもたらす効果とは

全館空調

全館空調と室内の温度を温めたり冷やしたりする設備であり、家全体を快適な温度に保つ役割があります。

エアコンも室内の温度を快適に維持する設備ですが、各部屋ごとに設置しなければ機能を上手く発揮しません。

一方、全館空調は室内からダクトを通して各部屋の天井ごとに吹き出し口を作り冷暖気を送る仕組みになっています。

リビング、洗面所、トイレなど全部屋の温度を一定に保つことができるので、季節を問わず快適な温度を維持できるで一年中過ごしやすいです。

子どもやペットは室温が高すぎたり低すぎたりすると寝つきが悪くなったり、体調を崩しやすくなったりしまいますが、全館空調は部屋ごとに温度を調整できます。

温度差が激しくなりやすいお風呂場や脱衣所も一定に保つ設定をすることでヒートショック対策にもなるのです。

全館空調には高性能なフィルターがついているタイプもあり、空気に含まれているホコリやカビ、ダニなどをきれいにしてくれるためアレルギー持ちや敏感肌のご家族におすすめの設備でもあります。

このように全館空調は住む人の暮らしと健康にいい効果をもたらしてくれるのです。

全館空調の後付けは可能!だけどおすすめできない理由

図面

結論から言うと「全館空調の後付けは可能」ですが、リフォームは絶対におすすめだとは言えません!

全館空調の機能を最大限に発揮するには、気密性と断熱性が整っていることが前提だからです。

設備を設置できたとしても気密性と断熱性が整っていなければ「余計に電気代がかかる」「思ったほど体感できない」といったことが起こる可能性があります。

これから新築の家を建てるご家庭であれば全館空調の取り付けに問題はありませんが、リフォームで導入するときは慎重に考える必要があり具体的には以下のポイントです。

  • 現在の気密性能の把握
  • 断熱性能の把握
  • メンテナンスが伴うという心構え
  • 過度な期待をしすぎない
  • 予想以上に見積金額が張る(場合が多い)
  • 配管スペースが思いがけないところを通る可能性がある

新築時に導入を検討されている方は、こちらのブログもぜひ参考にしてみて下さい。

全館空調はデメリット?

全館空調の後付けにかかるリフォーム費用

全館空調システムにはさまざまなタイプがありますが、各会社で費用は変わってくるため目安をチェックしておきましょう!

平均的に導入は約100万円からとなっていますが、代表的な会社の費用を一覧でまとめましたのであくまで目安として捉えていただければと思います。

※着工年が古い建物の場合は断熱工事等を追加で行う必要があるので追加で費用がかかる可能性があり

会社(全館空調システム名) 平均導入費用 備考
三菱地所ホーム

(エアロテックリフォーム)

440万円~ 1坪あたり11万円~
桧家リフォーミング

(Z空調)

240万円~ 坪数によって変動あり
三井ホーム

(スマートブリーズ)

150万円~ メンテナンス費用で約5万円/年
ダイキン

(調湿・換気ユニットDESICA)

150万円~ 有料メンテナンスの必要がない
パナソニックホームズ

(エアロハス)

200万円~ 有料メンテナンスの必要がない
セキスイハイム

(快適エアリー)

80万円~ 1階フロアのみの金額、

2階フロアは追加費用がかかる

住友林業

(エアドリームハイブリッド)

195万円~ 保守点検費用で約2万円~4万円/年

会社ごとに費用の幅が広いですが、あくまでも初期費用の目安なので詳しい料金については各会社に問い合わせてみてください。

全館空調の寿命は約10年です。毎月のメンテナンスコストも考慮すると最初の導入コストを高くし、設置後のメンテナンスコストを安く押さえると総合的に安く導入できる場合もあります。

ご希望の予算やランニングコストを比較検討するためにも、見積もりをとってみることをおすすめします。

全館空調の後付けにかかる工事期間

全館空調の工事プロセスは以下の通りで、数日から1週間ほどかかるのが一般的です。

  1. 工事箇所を解体
  2. 本体・ダクトの設置
  3. 電気工事
  4. 工事箇所を修復
  5. 仕上げ工事

住みながらリフォーム工事ができるため家を空ける必要はありません。

しかし、エアコンの設置と比べると工事日数がかかるので費用も高めになることは押さえておきましょう。

全館空調の後付けする人がリフォーム依頼する際の注意点

注意点

「特段の検査や調査もなく、じゃあ全館空調工事をしましょう!」と言う業者さんは注意が必要です!

全館空調を設置する際には、家全体の気密性をチェックするために気密測定という作業をおこない、測定結果によっては全館空調をする前に気密化するための工事が必要になります。

気密性がある程度担保されていないと計画的な換気が成り立たないからです。さらに、使用されているサッシやガラスの素材も確認し断熱性が高いガラスに変更が推奨される場合もあります。

新築であれば気密性、断熱性は一定水準の担保があると思いますが、築年数が古い家であると窓ガラスだけではなく、全ての壁をチェックして壁に対しても気密性、断熱性の工事を行うことも大切です。

※気密性や断熱性能については新築工事をしていただいている工務店さんやハウスメーカーさんに聞いてみるとわかりますよー!

全館空調システム自体はエアコンと同様に室内機と室外機で動作を行いますが、室内機の設置場所でリフォームの内容も変化ます。

室内機を屋根裏に設置するタイプと室内に機械室を準備し設置するタイプと大きく2種類ありますが、メリットとデメリットは以下の通りなので参考にしてみてください。

メリット デメリット
屋根裏設置 ・部屋を広く使用することができる

・自由なレイアウトの部屋の構造にすることができる

・メンテナンス時に屋根裏の室内機をチェックしなければいけないのでメンテナンスの手間がかかる
機械室設置 ・屋根の形状を生かした構造ができる

・ロフト等屋根裏の小さいスペースを有効活用することができる

・メンテナンスが容易に行うことができる

・機械室という部屋を準備するのでその他の部屋が小さくなってしまう

全館空調の後付けをする際は費用対効果を考えよう

室内

全館空調を新築の家に設置したり、リフォームで後付けすることで快適な温度やきれいな空気を保つことができるので暮らしにもいい影響をもたらします。

エアコン単体の部分的な空調設備ではなく家全体かつ空気までコントロールすることができるのが全館空調の強みですが、リフォーム費用や工事に時間がかかること、家の構造や工事のやり方によっては期待できる効果が得られないといったケースも出てきます。

後付けに失敗しないためにも、まずは全館空調がどのようなモノなのかを理解することが大切です。

さらに、複数の会社に見積もりを依頼し後付けにかかる費用だけでなくランニングコストも把握しながら、設置するかしないかをじっくり検討してみてくださいね。

全館空調で後悔したくない方は下記の記事もご覧ください▼

全館空調で後悔する前に!

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