C値とは?高気密住宅がおすすめの6つの理由
⇒隙間のない家で暖かく住みたい方へ
⇒隙間のない家ってどんな家か知りたい方へ
◆今回の記事を読むと以下の事がわかります。
⇒隙間の少ない(C値の小さい)家のメリット
⇒隙間の多い(C値の大きい)家のデメリット
冬でも暖かい家に住みたい!
この記事のもくじ
冬でも暖かい家に住みたいと言う方には「高気密高断熱住宅」がおすすめです!
ただ…気を付けてほしいのは一般的に言われてる高気密住宅の基準は曖昧だということ。ここでは高気密かどうかを表す数値=C値についてをお伝えしていきますよ~。
あわせて高気密な家をおすすめする理由、”低気密住宅”で考えるべきリスクについても解説してみます!
低気密住宅?
パパ
隙間風が入る家って事?
ママ
「うちは高気密住宅を建てていますよ~」という業者さんの真偽のほどを見極めるコツも紹介するので、参考にしてみてください。
C値とは何を表している数字でしょう?
C値とは住宅の延べ床面積に対する「相当隙間面積」=隙間の大きさ広さ、を示すもので「しーち」と読みます。C値は延べ床面積と隙間面積の比率で算出されますが、実際に建築された建物内で気密を測定する専門の機械を使って測定することもできるもの。
これは計画的に設けられた換気口などの穴を全て閉じた状態で、室内の空気を送風機で強制的に外に排出した時に生じる”気圧差”と”風量”でC値を算出する方法。
実際にどのくらいの隙間かというと、『C値=5.0の場合、40坪ではハガキ約4.5枚分程度の隙間がある』状態ということ。同じく面積でC値=2.0の場合、ハガキ約1.8枚分程度の隙間がある、ということなんですね。
施工する職人さんの腕が悪ければ精度が低く隙間が多い家が出来上がります=C値の大きい家。その逆でC値の数字が低いことは、『腕の良い職人が建てた家』と思ってもよいと思います。快適性だけでなく気密以外の部分も十分な品質を兼ね備えた家、といえるということになるわけです!
ハウスメーカーのC値はどのくらい?
実際にどのくらいのC値で家が建てられているのか気になりますよね?
という訳で、ここでは皆さんが知っているんじゃないかな?という大手ハウスメーカーがホームぺージで公開しているC値をご紹介してみます。
- 一条工務店 0.59㎠/㎡
- スウェーデンハウス 0.73㎠/㎡
- セキスイハイム 0.99㎠/㎡
- ミサワホーム 2.0㎠/㎡
C値について業界最高水準をうたうだけあって一条工務店はかなりC値が低い=良いということもわかりますね。
C値とQ値の違い
ハウスメーカーのホームページを見ているとC値やQ値という数字が出ていることもありますね。C値とQ値、何の性能なんだろうなーとは思ってもぱっと見ではわかりませんね。そこで簡単にご説明。
Q値「熱損失係数」といい、こちらは家の断熱性能をチェックする指標、と覚えておいてください。その家がどれだけ熱の影響を受けやすいかを換気の熱損失を含めた数字となります。C値と同じくQ値も数字が小さいほど断熱性能が良いと言う事になります。
「性能の良い家」「高気密高断熱の家が良い」と思うならC値もQ値も数字が低い方が良いということですね。
C値が低い”高気密住宅”をおすすめする6つの理由
高断熱とあわせて高気密な家を希望されることも多いですが、本当に「高気密な家はいいのか?」懐疑的な皆さんの為に、こちらの情報をまとめてみました。
まずは高気密住宅をおすすめしたい6つの理由を見てみてください。
- 室内温度を保ち少ないエネルギーでも快適になる
- 断熱性能の低下防止
- 基礎や土台を含め家が長持ちする
- 計画換気で外気汚染物質を防ぎつつ調湿・嫌な臭いを追い出す
- 足元が冷えるのを防ぐ
- 腕の良い職人が建てたかどうかの基準になる
”断熱性能の低下防止につながる”というとちょっと意外な気もしてしまうかもしれませんが、高気密と高断熱は関連があるんです。
羽毛布団の上に毛布を掛けたほうが暖かく眠れる、といいますよね。これと同じで暖かさを保つためには風よけが必要!
断熱性能が羽毛布団、気密性がこの場合の毛布にあたるもの、と考えてみてください。また冬場は特に「足元が寒い~」というのは辛いですよね?でも高気密住宅は隙間風が少ないから床も冷えないんです♪もちろん夏はクーラーで冷やしたのにすぐに熱くなる、ということもなくなるので冷暖房の効率は格段に良くなります。
また、と~~っても重要なポイントですが、3つ目のポイントを見てください。
高気密住宅ではない場合は内部結露で木材や金属部分が傷み、土台から腐ってしまう原因にもなるんです。土台と家が離れてしまうようなことになったり、柱が腐って傾いたら大変ですよね?!これについては後でもっと詳しく解説しますね。
C値が低いと内部結露で家が腐る?!
先ほどの6つのポイントの3つ目、に関連する情報です。
家の”土台”や”柱”を長持ちさせるのに高気密が良いという点について詳しく解説していきますね。”非”高気密住宅では居室内の空気に含まれる水蒸気が断熱材や壁の中にも入ります。これが冷やされると当然水になるわけで…どうなるかはお分かりですよね?
これが「内部結露」という現象。長引けば断熱性能を低下させるだけでなく、腐食によって柱や土台等、色々な影響も出てきます。
室内のカビと同じく健康被害の影響も心配ですが、壁の中が内部結露で濡れてしまうと柱や土台の木材が腐食したり、金属部分にも錆が発生してもろくなります。
え!!そんなのどうしたら良いんだ?
パパ
そんなこと言われてもね~。。。
ママ
特に繊維系断熱材(例:グラスウールなど)は水蒸気を通しやすい性質。ですから防湿シートの施工に丁寧さが求められるんです。残念なことに、丁寧な施工をしているハウスメーカーは少ない、というのが実情なんです…。
壁内結露のシミュレーションをしたらイイと思いますよ?。
オガタ
2020年時点でC値に関する国の基準はないんです【理由も解説】
今時点では国が決めた基準、のようなものはC値に関しては…ないんです。
そんなの言ったもん勝ちじゃないか~!!
パパ
そんなのにお金払いたくないわ~!!
ママ
「えー!じゃぁ結局言ったもん勝ちなんじゃないの?!」そのお気持ちは良くわかります。。。。。
目安、として地域別の数値は示されていますが必須ではないんですよね~。ずっとこうだったわけではなく平成14年までは基準が定められていたんですが、『施工前に確認できるものではない上に、施工後だとコストも手間もかかる』
という事情もあって廃止されています。
そもそも定められていた基準も寒冷地でC値2.0c㎡/㎡とかなり緩い基準だったので、なくても…と思わないでもないのですが、結局C値を満たしていなかった場合「施工のやり直しが必要になる」のがC値なんですよね。北海道では『北方型住宅2020』基準でC値を1.0としました。
お~凄い!!
パパ
なんか安心できるね!!
ママ
C値1.0は普通に出せるような工務店さんがおススメです。そんなに難しくないですから。
オガタ
腕の良い職人さんが真面目に作った高気密な家では、そんなに難しい事ではないので問題ないのですが…。現状ではプロフェッショナルであるべき、いやあってほしいハウスメーカーでさえ気密性を重視しない技術者・職人さんが多くなってきてしまっているんですよね…。残念ですが。だからC値を聞いてもハグラカシタリ。。。
これは「良い家を作る」という本来の目的を忘れ、コストダウンに走りすぎた業界の影の部分ともいえるでしょう。
積極的に低C値住宅を建てられないハウスメーカーの事情
特に高気密住宅の建築・販売に積極的でないのはパーツを作って組み立てて販売する大手ハウスメーカー、建売住宅系、ローコストを謳っているもの、デザイン系住宅をメインに取り扱うハウスメーカーなどが多き気がしてます。ウチは高気密住宅建ててます!と言いながら高気密ではない家を建てるより、C値?そんなの気にしないです!!!って言われた方が気持ちいいですけどね~(笑)
気密性能を気にしない?それはどうしてなのか、その理由をちょっとだけ見てみましょう。
- ローコスト実現のために単価のやすい職人さんに頼らざるを得ないから
- コスト的にも現場管理者や職人の技術力が足りていないから
- 高気密住宅には高い技術力が必要で施工時間も長くかかる
- 高気密住宅はローコストでは実現できないから
というのが背景にあると思います。
コストをとるか質をとるか、ということになると量産しないと採算が取れないような業者では厳しいということでしょう。量産型住宅はお値打ちなので質よりも価格がウリなのでそれはそれでも良いとは思います。
C値(気密性)を重視するハウスメーカーかチェックする2つのコツ
『注文しよう、としているハウスメーカーが高気密を売りにしている。』・『高気密住宅に住みたい!』
それならば…この確認方法を活用していただければと思います。
- 過去に建築した高気密住宅の気密性能をチェックする(聞いてみる)
- 内装着手前の1回、完成時に1回、合計2回の気密測定を要請しよう
あんまりうるさく言うと嫌がられたりして前向きにいい家を作ってもらえないのでは…と懸念されるかもしれませんが、そんなことはありません。そんなところやめてしまっても良いかもしれません。(笑)
高気密、というからには当然のことでもあり、渋るようなら「本当の高気密住宅を建てる気はないかも」と判断しても良いでしょう。
何故内装を始める前にも測定結果を知りたいのかというと!!
完成後だけの測定では目標としていたC値をクリアできなかった場合、是正工事が難しく、やり直しとなると内装を取り崩したりなどコストも時間も労力も大幅に必要になるから。そうならない為にC値は2回以上の測定がベストなんじゃないかと思います!しかも1回目はプラスターボードを貼る前が良いと思います。なぜならばプラスターボードで気密ラインをとっていないからです。。。
長持ち&快適&安心な高気密住宅はC値でチェック!
高気密住宅が快適な理由、長く安心して住むことができる家だという事は伝わったでしょうか?C値を見れば「腕の良い職人さんが作ったかどうか」「快適な高気密住宅なのか」分かると言ってもいうことも覚えてもらえましたか~?
C値は低い方が高気密!高気密かどうかはC値が1.0以下であることをまずは前提に考えてチェックしてみてください。
高気密な家を建てる、ということはすなわち腕の良い職人さんに立ててもらった品質の良い家、家族みんなが安心して快適に暮らせる高気密住宅はおススメではないかと思うんです。。。
気密が悪いとなぜダメなの?
気密に対する質問こちらです↓
返答がっこれ→【穴の開いたストローでうまく飲めないイメージをしてみてください(^^)】
ザクっとし過ぎましたかね?ではもう少し。
例えば部屋を真正面から見たときに【左・真ん中・右】があるとして左から2の量強制的に排気している。と仮定した場合。この時【右】に2の吸気があればその部屋の換気は右から左に
綺麗に流れる。
しかし、真ん中に2の穴があれば右半分の空気はよどむ。(ストローできれいに吸えない状態)こんなイメージ図です↓
これを日常生活の中の経験あるだろうコトに置き換えるとストローに穴が開いている状態。という事なんです。
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