ハニカムスクリーンのデメリット6つと特徴を押さえ断熱性能を高めよう
「ハニカムスクリーンは優れた断熱性能がある!」という話はよく耳にしますが、デメリットについてはどうなのでしょうか?
実際、ハニカムスクリーンにはメリットだけでなく、注意すべきデメリットも存在します。しかし、デメリットもあらかじめ知っておけば、適切な対処法を選ぶことができ、後悔することなく自分にぴったりなスクリーンを選べるんです。
この記事では「ハニカムスクリーンのデメリット6つと対処法」「ハニカムスクリーンの失敗しない選び方」まで詳しくご紹介します。
ぜひ、参考にして理想的な住まい作りに役立ててください。
ハニカムスクリーン(ハニカムシェード)とは?
この記事のもくじ
(引用:ニチベイ「レフィーナ25/45カタログ」より)
ハニカムスクリーン(ハニカムシェード)は、従来のブラインドやカーテンとは違い、優れた断熱性能を持つ窓のカバーです。とくに、夏の暑さや冬の寒さを軽減し、室内の温度を快適に保つ役割を果たします。
ハニカムスクリーンの特徴は、蜂の巣のような六角形の断面が空気層を作り、優れた断熱性を実現していることです。空気層が室内の温度を安定させ、冷暖房の効率を良くするため、冷暖房費の節約にもつながります。
「ハニカムシェード」や「ハニカムブラインド」とも呼ばれますが、これらの名称はメーカーによる呼び方の違いで、機能に差はありません。いづれも優れた断熱効果を発揮し、外の温度が室内に伝わりにくくします。
さらに、ペアガラス(複層ガラス)と組み合わせることで、断熱効果を一層高めることができます。
窓のガラスは熱伝導率が高いため、単層ガラスだと外部の熱が室内に入りやすくなりますが、ペアガラスにすることで熱の伝導を減らし、ハニカムスクリーンの断熱性能をさらに強化することができるのです。
空気の熱伝導率は非常に低く、0.0241 W/m・Kという数値。ハニカムスクリーンの空気層が温度の安定を保ち、エネルギー効率を大幅に向上させます。
ハニカムスクリーンは断熱効果がすごい!メリット3つ
ハニカムスクリーン(ハニカムシェード)は、優れた断熱効果が大きな魅力です。
とくに、冷暖房効率を高め室内温度を快適に保つために役立ちます。ここでは、ハニカムスクリーンのメリットを3つご紹介します。
1. 高い断熱性能で冷暖房費の節約にハニカムスクリーンの最大の特徴は、抜群の断熱性能です。
六角形の構造が空気層を作り出し、室内外の温度差を軽減します。空気層により外気の熱が室内に伝わりにくく、エアコンや暖房の効率が向上しているのです。
結果として、冷暖房費を節約し、エネルギー効率の高い生活空間が作られます。
2. 見た目がおしゃれでインテリアにぴったり
ハニカムスクリーンは、見た目にもスタイリッシュで、モダンなデザインが特徴です。窓枠にぴったり収まるため、カーテンのように長さを気にすることなく、シンプルでクリーンな印象を与えます。
部屋のインテリアに合わせた色やデザインが選べるので、空間におしゃれな雰囲気を加えることができますよ。
3. カーテンレールなしでも簡単に取り付け可能
ハニカムスクリーンのもう1つのメリットは、カーテンレールがなくても設置できる点です。
既存のカーテンからの交換が簡単におこなえ、空間をすっきりとした印象にすることができます。設置方法もさまざまで、以下のような方法が可能です。
- 窓枠天井付け
- 窓枠正面付け
- 壁面付けカーテンボックス取付け
- カーテンレール取付け
メーカーによって取り付け方法が異なるため、購入前に自宅の窓に合った取り付け方法を確認しておくことをおすすめします。
ハニカムスクリーンのデメリット6つと対処法
(画像引用:ニチベイ「レフィーナ25/45カタログ)
ハニカムスクリーンは、優れた断熱性やデザイン性で人気ですが、いくつかのデメリットも存在します。以下では、ハニカムスクリーンのデメリット6つと対処法について詳しく解説します。
設置後に後悔しないためにも、あらかじめデメリットと対処法を押さえておきましょう。
カーテンよりお手入れが大変
ハニカムスクリーンはカーテンとは異なり、洗濯機で洗うことができません。
基本的な手入れは必要ありませんが、ホコリがたまりやすいため、ハンドモップや乾いた布を使って拭くなど定期的にお手入れすることをおすすめします。もし、汚れがついてしまった場合は水拭きは避け、固く絞った布で軽く拭く程度にとどめましょう。
水に濡れたままだと、変色や生地の劣化を引き起こす可能性があります。対処法定期的に乾いた布で拭くか、ハンドモップで掃除をしましょう。また、ホコリがひどくなる前に早めに対処することが重要です。
窓ガラスに結露が生じやすい
ハニカムスクリーンは高い断熱性能を持っている反面、外気温と室内温度の差が大きくなることで結露が発生しやすくなります。
結露を放置するとカビの原因になり、さらにダニが繁殖することもあります。対処法結露が発生しやすい場合、窓とスクリーンの間に少し隙間を作ることで結露を防ぐことができます。また、窓を定期的に拭き取ることも予防につながりますよ。結露防止のために除湿機や換気を併用するのも効果的です。
シワや跡が残る可能性がある
ハニカムスクリーンは繊細な素材で作られており、力を入れすぎるとシワや跡が残ることがあります。
また、子どもやペットが紐を引っ張ったり噛んだりする可能性もあるため、注意が必要です。
対処法
シワや跡を防ぐために、スクリーンを上げ下げするときは優しく操作し、紐が引っかからないようにクリップで束ねるなどして高い位置に固定しましょう。もし、シワができてしまった場合は、軽く手で伸ばしてから乾かすと良いですよ。
部屋が暗くなりやすい
ハニカムスクリーンは日差しを遮る目的で使用されるため、下ろしている間は部屋が暗くなりがちです。
とくに、外の景色を楽しみたい方にとってはデメリットに感じるかもしれません。
対処法
日差しを遮りつつも明るさを取り入れたい場合は、ツインタイプのハニカムスクリーンを検討するのが良いでしょう。ツインタイプは上部に薄手の素材、下部に遮光素材を使うことで、適度な明るさを確保しつつプライバシーも守れるという利点があります。
大きいサイズは重量感がある
大きなサイズのハニカムスクリーンは、構造上かなりの重量を感じることがあります。
とくに、厚みのある遮光タイプのものや大きな窓に設置する場合、上げ下げが重く感じられることがあります。
対処法 大きな窓にハニカムスクリーンを設置する場合、複数枚に分けて設置することで、重量を分散できます。また、取り付け方法として電動式のスクリーンを選ぶことも1つの方法です。電動式のスクリーンにすることで重さに悩まされず、快適に操作できます。
商品やサイズによって偏りが生じることがある
ハニカムスクリーンの構造上、六角形のハニカム構造が引き起こす偏りが発生することがあります。
とくに、大きなサイズになるとスクリーンの上部が伸び、下部が狭まることがあり、見た目に偏りが生じることがあります。
対処法
偏りを防ぐためには、サイズにぴったり合ったスクリーンを選ぶことが重要。オーダーメイドで購入するのが最も失敗しにくい方法ですが、既製品を選ぶ場合は、まず1枚を試してみて、サイズが合うか確認してから複数枚を購入するのがおすすめです。
失敗しない!ハニカムスクリーンの選び方とポイント
画像引用:ニチベイ「レフィーナ25/45カタログ」より
ハニカムスクリーンは窓の断熱や遮光にとても効果的なアイテムですが、選び方を間違えると思ったような効果が得られず、使いにくさを感じてしまうことがあります。
失敗しないために「スタイル・生地・開閉方法」をしっかりと理解し、目的に合ったものを選ぶことが重要です。以下では、ハニカムスクリーンの選び方のポイントを分かりやすく解説します。
ハニカムスクリーンの3つのスタイル
ハニカムスクリーンには、目的や使用シーンに合わせたさまざまなスタイルがあります。
主に3つのスタイルがあるので、それぞれの特徴を理解したうえで選ぶと良いでしょう。
- シングルスタイル
特徴:1枚の生地で、上げ下げのみで採光とプライバシーの調整が可能。
おすすめのシーン:シンプルに光を調節したい、比較的小さな窓に最適。
注意点:風通しが良すぎると音が鳴りやすいので、風の強い場所では使いにくい場合がある。 - ツインスタイル
特徴:シースルー生地と不透明生地を自由に組み合わせて、光や視線を柔軟に調整できる。
おすすめのシーン:リビングやダイニングなど、光とプライバシーの調整が重要な部屋に最適。
注意点:複数の生地を使うため、操作がやや複雑になる場合もある。 - アップダウンスタイル
特徴:3段階で生地を切り替え、採光やプライバシーを自由に調整可能。
おすすめのシーン:寝室や書斎など、特定の採光やプライバシーを調整したい部屋にぴったり。
注意点:スタイルの切り替えができるため、少し高価になることがある。
ハニカムスクリーンの生地選び
ハニカムスクリーンの生地は、機能性や見た目に大きく影響を与える重要な要素です。
主な生地の種類は以下の3つで、それぞれ異なる特徴を持っています。
- 遮光生地
特徴:光を完全に遮り、部屋のプライバシーを守る。
おすすめのシーン:寝室やシアタールームなど、完全に光を遮りたい場所に最適。
注意点:暗くなるので、昼間の採光が必要な場合は、別の選択肢を考えた方が良い。 - 防火生地
特徴:火を通しにくい素材で、安全性が高い。
おすすめのシーン:キッチンなど火を使うエリア、または安全性を重視したい場所にぴったり。
注意点:遮光性が低いため、光を完全に遮りたい場所には不向き。 - 採光生地
特徴:光を通しつつ、外からの視線を防ぐ。
おすすめのシーン:リビングや書斎など、部屋を明るく保ちたい場所に最適。
注意点:完全に遮光したい場合には向いていない。
ハニカムスクリーンの6つの開閉方法と特徴
ハニカムスクリーンには6つの開閉方法があります。
それぞれの特徴を理解して、自分の家に最適な方法を選びましょう。
- スマートコード式
特徴:ループレスで安全性が高く、昇降と調光を1本のコードで簡単に操作可能。
おすすめのシーン:小さなお子様がいる家庭でも安全に使用できるため、安心して使用したい方におすすめ。 - コードレス式
特徴:クリップを使って簡単に昇降でき、コードがないためすっきりとした見た目。
おすすめのシーン:スッキリとしたインテリアを重視する方に最適。 - コード式
特徴:昇降と調光が別々のコードで操作可能。手動で簡単に調整できる。
おすすめのシーン:シンプルで操作しやすいものを選びたい方に。 - チェーン式
特徴:ボールチェーンで昇降、コードで調光。少し手間がかかるが、操作感が良い。
おすすめのシーン:手軽に調整できるが、少しコードが複雑になるため気にしない方に。 - ワンチェーン式
特徴:1本のチェーンで昇降と調光が両方操作可能。シンプルで効率的。
おすすめのシーン:操作が簡単で、すっきりとしたデザインを好む方に。 - 電動式
特徴:リモコンや壁付けコントローラーで操作可能。特に高い窓や手が届かない窓に最適。
おすすめのシーン:手が届かない場所に設置する場合や、複数の窓をまとめて操作したい場合に。
おまけ:トップライト用
トップライトとは、屋根に取り付けられた窓のことです。
通常の窓と違って、上からの光が強すぎて室内が暑くなることもあります。そんな時に便利なのが「トップライト用のハニカムスクリーン」です。
特徴:高い位置に設置され、手動または専用の棒で開閉可能。約2mの伸縮性のある棒を使って、上部のトップライトも簡単に操作できる。
おすすめのシーン:吹き抜けのある家や、日差しを調整したい部屋にぴったり。
後悔しないためにもハニカムスクリーンのデメリットと対処法を知ろう!
ハニカムスクリーンは、優れた断熱性や省エネ効果から、多くの家庭で採用されています。
多くのメーカーが製造販売をしているので、自分の好みの素材や色・開閉方法を選んでみてくださいね。ハニカムスクリーンには、結露の問題やお手入れの手間・シワができやすいといったデメリットもありますが、事前に対策をしておくことで失敗を防ぐこともできます。
今回紹介したデメリットと対処法を参考にして、新しいお家を素敵で快適な空間にしていきましょう。また、限られた予算の中で理想の家にしていくためにも、資金計画をしっかりとしておくことが大切です。
資金計画について解説している記事がありますので、こちらも併せてご覧ください!