基礎断熱と床断熱?どう違うの?
◆今回はこんな方の為に書いています。
⇒基礎断熱と床断熱の違いを知りたい方へ
⇒基礎断熱と床断熱を迷っている方へ
◆今回の記事を読むとこんなこ事がわかります。
⇒床下エアコンを設置できる断熱の仕方
⇒断熱の種類、方法のメリットデメリット
ある建築業者さんは基礎断熱はいいですよ~。
また違う業者さんに聞いたら、基礎断熱はする必要ないから床断熱にしましょう!
というようにあっちの業者はおススメしてくるけど、こっちの業者はどちらかと言うと否定的、、、こんな経験した事ひょっとしたらあるのではないでしょうか?
基礎断熱か床断熱化なんて、正直どっちでも良くて、、、そこはプロが選定おススメしてくれて安心出来たらいいんですけど、、、が本音じゃありませんか?基礎断熱にもメリットデメリットがありますし、床断熱にもメリットデメリットがあります。
床下エアコンがやりたい!のに、まさか床断熱をお勧めする会社さんはないと思いますが、床下エアコンをする場合の基礎断熱もシロアリのリスクが高まるのは事実です。じゃあ、床断熱で行けばシロアリのリスクが無いから安心か?と言うとこれもまた別問題。
○○だからXXと言う事ではなくて、○○にはこういう特徴がある。◆◆にはこんな特徴があると言う事なだけ。
建築関係者がどれだけの根拠に基づいて○○はやらない方がいいですよ~って言っているかといったら、、、実はほとんどの場合、主観で決めているっていう事が多い?かもしれません。ので、このような前提を知った上で今回の話を読んで頂ければと思います。
基礎断熱の種類と施工方法
この記事のもくじ
まず床断熱・基礎断熱の方法の分類を見ていきましょう。大きくは、床断熱と基礎断熱に分類することができます。そして基礎断熱は基礎内断熱と基礎外断熱の2種類に分かれます。この中で一番多いのは圧倒的に床断熱。で、その次に多いのが基礎内断熱。そして一番少ないのが基礎外断熱。になるのかな?と思います。これは弊社の実績数値です。
断熱の種類でもこんなにあるんだ、、、
ママ
家を建てるときの参考にしよう!
パパ
床断熱とは?
床断熱とは、1階の床の下に断熱材を敷き詰める方法です。床断熱の場合、床下に湿気がたまるのを防ぐため基礎と土台の間に基礎パッキン(通気パッキン)を入れて基礎と床下の間に空気が通気ができるようにしています。
基礎断熱とは?
基礎断熱とは、床に断熱を貼るのではなく基礎で断熱をする方法です。基礎の内側に断熱材を入れる方法を基礎内断熱。基礎の外側に断熱材を入れる方法を基礎外断熱。と言います。
床断熱メリット デメリット
まず床断熱のメリットデメリットを合わせて見ていきましょう。
メリットはシロアリのリスクは最もないに近しいです。しかし、1年目に関しては床下結露リスクが床断熱は低いですが、3年目以降になってくると基礎断熱の方が結露リスクは低い。という結果が出ているようです。また、気密性を確保することが難しいこともあります。(慣れてくるとどちらでも気密確保はできます)確かに基礎断熱なら基礎の外周部をちゃんと気密工事してあげれば、それだけで楽に気密が出るのです。ところが床断熱の場合は柱1本1本が全部貫通していたり、給排水管が貫通していたり、、床下点検口があるっていう状況の穴だらけ?、、、変な言い方ですが、、、そんな感じです。だからと言って気密の数字が悪くなるわけではありません。注意点を把握しているかがカギを握ります。
気密工事をしっかりとやっているのなら穴だらけっていう心配もないですよ!
強いて言うならデメリットは、近年注目されている床下エアコンが採用できない事位かな?【床下エアコンのメリットってすごく大きいと思います。廊下やヒートショックの原因になりやすい洗面脱衣室、トイレもしっかり温めることができるので。】
後は、慣れていないと気密がとりづらい事くらいかな?これから建てられる方のデメリットというよりも、床断熱をするなら、気密工事になれた業者さんであればそんなにデメリットになる事はありません。
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基礎内断熱メリット デメリット
次は基礎内断熱のメリットデメリットを見ていきましょう!シロアリのリスクは床断熱と比べると上がる?。1~2年目のみ床下結露リスクが高く、3年目以降は結露リスクが低いのが特徴です。これは新築時の基礎打設時のコンクリートに含まれていた水分が蒸発する為と言われています。
後で紹介する基礎外断熱に比べると基礎の立ち上がっている内側に貼った断熱材との間にできる結露リスクってものは基礎外断熱に比べるとどうしても高くなります。
メリットは気密性を確保するのは床断熱に比べると容易です。ここが床断熱と違うところと言ってもいいかもしれませんが、床下エアコンを採用できる。という事と気密がとりやすいです。冷房負荷は床断熱に比べると小さくなるのが基礎内断熱のメリットデメリットかな?と思います。
デメリットは床下の空間にもしっかりと空気を循環してあげるという事が必要になります。床下エアコンの場合は中間期でもタイマーセットして念のため送風をしていただく事をお勧めしております。その分の電気代はかかりますのでデメリットですね。
基礎外断熱メリットデメリット
最後に基礎外断熱のメリットデメリットも見ていきましょう!シロアリのリスクは高い、、、というかやらない方がいい。と言われます。しかし、個人的にはしっかりと対策をすれば問題ないと思っております。中途半端な事では確かにシロアリリスクは高いかもしれません。しかし、断熱性の面から見ると結露リスクは低いのです。2年目以降も低いです。断熱性を大切にしたいのなら、この基礎外断熱に勝るものはないですが、シロアリにはどうしても変えられないものがあります、、、
何を重視していくかによって断熱の仕方っていうのは変わってくるものです。冷房負荷は基礎の立ち上がりの分の蓄熱量も見込めることがあって最低となってしまいますが、断熱性能で見るとこれより良いものはないのかな?と思います。それにしてもシロアリのリスクが大きすぎる?もちろん対策はあります。(防蟻材を練りこんだ断熱材等で施工する・シロアリ返し付きの水切りを使う等)、、、そもそも凍結深度がないこのエリアでしたら基礎外断熱じゃなくてもいいんじゃないかな?と思います。
シロアリに対して完璧な事ってないからな~、、、
とーさん
とーさんみたいってことね、、、
かーさん
それは褒められてる?
とーさん
床断熱の結露リスクが高いのはなぜ?
最初の床断熱メリットデメリットで2年目以降の結露リスクが高いって言いましたがなぜ高いのか?例えば、冷房をつけている時って冷気が下にたまりますよね?ていうことは、床がすごく冷えるってことなんです。基礎っていうのは中がムシムシしてて湿気がたまっています。(時期による)湿った空気と冷たい空気があたった時は結露が起こりますよね?(かなり脅してます<(_ _)>
それと同じで床の冷たい空気と基礎の内側にたまった湿った空気があたることになるので結露が起こるということになります。反対に冬の時期に床が暖房で暖められて基礎が外気の冷たい空気が通っているとなったとしても、さっきと条件が逆になっただけなので同じことが起こる、、、ということになります。それを予防するために断熱材があります。ここでの注意点は断熱欠損をしないという事です。
基礎断熱?シロアリ対策?
断熱も種類や方法によってメリットデメリットがあります。断熱材って何が良いんですか?と質問されたとして、これが最高です!これを使えば間違い無し!っていうことはなかなか言えないんです、、、理由としてどの部分を重視するのか、断熱性能なのかシロアリの面なのか等々が複合的に絡み合います。それによって断熱ラインををこうします、ああしよう!って決まってくるんです。
このエリアではシロアリの面で考えるなら第一に基礎外断熱が候補の中から消えていきます。そして床下エアコンを利用して快適な温度で、ヒートショックの可能性も低くしたい!って考えるのなら、基礎内断熱ってものが上位に上がってきます。床下エアコンはダクト施工をしないで設置できて、床の温度のムラをなくしてくれる。となると基礎内断熱+床下エアコンというのは捨てがたいと思います。何年点検って何度かOBさんの住宅の点検に行っても、床下にすごくホコリが溜まっていて大変です、、、ってことはありません。なので、ホコリが気になって、基礎内断熱と床下エアコンをやめようと思っている方も心配しなくて大丈夫です。ただし床下エアコンの最大の欠点はエアコンメーカーの保証対象外だという事です。。。泣
エアコン嫌いの方や、いまいち信用できない方、複雑な間取りでエアコンの送風経路がとりずらい場合などは床断熱をチョイスして、断熱材の厚みをプラスしても良い方法だと思います。
しかし、その判断は私たちが全体を把握したうえで決定していきますのでご安心ください。
床断熱でも基礎断熱は使われる!
床断熱を採用している住宅でも結局ユニットバスの下の部分って基礎内断熱になってるんです。床断熱を使用している住宅は基礎と土台の間に基礎パッキンが入っていてそこから外の外気が入ってくるんです。ユニットバスの下だけ床に断熱材を貼ることができないので基礎内断熱ってことになるんですけど、ここの断熱材がしっかりとはまっていないと断熱がしっかりとれていない脱衣室とお風呂が寒いおウチってことになってしまいます。だったら基礎内断熱にして外からの外気が入ってこないようにしたら良いのかな?なんてことも思ったりします。
まとめ
今回は基礎断熱?床断熱?についてメリットデメリットについて書いてみましたが、どちらにしてもお施主様がハウスメーカーに行くときに【良し!俺は基礎断熱で家建てるぞ!】【私は床断熱で建てます!】って決めていかれる方はいないと思います(多分)その部分の決定は設計者が打合せの中でしっかりヒアリングをして設計者が決めることですので、今回はそんな方法もあるんだ~、へえ~って感じでいいと思います(ここまでお読みいただいて今更何よ!)って感じですが、、、<(_ _)>
ほんとに断熱の種類や方法って何を重視するのか・シロアリ対策重視なのか・断熱性能を高めるのか・どっちも重視したいのか・コストなのか、、、。それによって断熱の仕方って変わってくると思います。何を重視したいのかを明確にするというよりも、どんな暮らし方がしたいのかを想像しておくと良いかもしれませんね。例えば冬に素足で歩きたいとかスリッパで歩くとか。ペットがどこでも寝ているのか決まった場所で寝ているのか?みたいな感じ!