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同時給排気型レンジフードが向いている住宅とは?メリット・デメリットを解説!

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同時給排気型レンジフードとは?

 

今、マイホームを建てるお話をしているご家庭では、同時給排気型レンジフードを取り入れる方が増えています。同時給排気型レンジフードは、エコやSDGsの観点からも注目されており、とくに高気密高断熱住宅におすすめです。

 

ただし、すべての家に合うわけではありません。向いていない家に設置してしまうとデメリットが生じる可能性があるため、設備の特徴をしっかり理解することが大切です。

 

この記事では、同時給排気型レンジフードの特徴や一般的な排気型との違いについてわかりやすくお伝えします。また、メリットとデメリットも詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

同時給排気型レンジフードとは?

同時給排気型レンジフード

同時給排型レンジフードは、排気と給気の2つの入口を持ち、室内の空気を外に出しながら、新しい空気を取り入れることできる設備です。

 

レンジフードは、料理中に出る煙や匂いをしっかり排出しつつ、屋外から新鮮な空気も取り入れます。稼働するとフタが開閉して室内の空気を外に押し出すと同時に、給気口から外の空気が入ってくる仕組みにより、室内の空気が循環し快適な環境が保たれるのです。

 

コンロやIHを使うときには熱が発生しますが、外から入る少し冷たい空気でも室内の温度が急に下がることはなく、料理中に寒く感じません。

レンジフードの給排気の種類3つ

キッチンに採用されている換気扇には、大きく分けて次の3種類があります。

  • 一般排気型
  • 同時吸排気型
  • 強制同時給排気型

それぞれの「特徴」「違い」について、ご紹介していきます。

一般排気型

一般排気型レンジフードは、ファンを使って室内の煙や臭いを外に排出するタイプのレンジフードです。

 

3つの給排気システムの中でも最も一般的で、シンプルで使いやすいのが特徴です。一般排気型は、室内の空気を外に出すだけで、外から新しい空気を取り入れることはありません

 

そのため、外から新鮮な空気を入れたい場合は、キッチンの近くに給気口を設ける必要があります。

同時給排気型

同時給排気型レンジフードは、ファンを使って室内の煙や臭いを外に排出しつつ、レンジフード本体にある給気口から新しい空気を取り入れることができる設備です。一般的な排気型レンジフードは、外から空気を取り入れずに煙だけを排出します。

 

しかし、換気をしっかりおこなうためには、排気と同じ量の新鮮な空気が必要です。気密性の高い住宅では、自然な空気の取り入れが難しくなり「吸い込みが悪い」「異音がする」「扉が開けにくくなる」といった問題が起きることがあります。

 

同時給排気型のレンジフードは、排気と一緒に給気口が開くため、必要な空気をしっかり確保できるのです。

強制同時給排気型

強制同時給排気型レンジフードは、ファンを使って空気を入れたり出したりする設備です。

 

とくに、タワーマンションなどの高層住宅に適しています。高層住宅では、排気だけでは室内の空気量が不足し、負圧が発生する可能性があるからです。

 

強制同時給排気型は排気と同量の外気を取り入れることで、室内の空気バランスを保ち、快適な空間を維持することができますよ。

同時給排気型レンジフードのメリット4つ

メリット

まずは同時給排気を取り入れると次の4つのメリットがあります。

  • 家の中で負圧が発生しにくい
  • 料理をしていても足元が冷えにくい
  • 隙間風が入りにくい
  • 煙の排出効率が高い

「エアコンをつけているのに、換気なんてもったいない!」と感じる方もいるかもしれませんが、実は換気には空気をクリーンにする重要な役割もあるのです。

 

さらに、同時給排気型レンジフードを使うことで、一般的な給気口ではなく頭上のレンジフードから新しい空気を取り入れられます。足元から冷たい空気が入ってくるのを防ぎ、冷えを防止することができますよ。

家の中で負圧が発生しにくい

同時給排気型レンジフードを使うと、家の中で負圧が起こりにくくなります。

 

普通のレンジフードは、空気を外に出すだけなので室内の空気が減少・負圧が生じ、以下のような現象が起きてしまうのです。

  • 玄関ドアが開けにくくなる
  • 窓から変な音が聞こえる
  • キッチンの排水溝から異音がする
  • 二酸化炭素が増えて頭がぼんやりする

同時給排気型にすることで、室内の負圧が解消され快適な空間を保つことができます。

料理をしていても足元が冷えにくい

同時給排気型レンジフードを使用すると、料理中でも足元が冷えにくくなります

 

一般的な換気システムでは、外から冷たい空気が直接入ってくるため、とくに冬場には足元が寒く感じることがあるでしょう。しかし、同時給排気型は排気と一緒に新しい空気を取り入れる仕組みになっているため、室内の温度が急に下がる心配がありません。

 

調理中に、頭上のレンジフードから新鮮な空気を取り入れることで足元からの冷たい風を防ぎ、寒い季節でも快適に料理をすることができます。

隙間風が入りにくい

一般的な排気型レンジフードは、外の空気を取り入れないため室内の空気が減り、隙間から外気が入り込みやすいというデメリットがあります。

 

しかし、同時給排気型では煙を排出しながら同時に新しい空気を取り入れる仕組みなので、室内の空気が安定し、隙間風が入りにくくなります。とくに、冬場や風の強い日に効果が実感できるでしょう。

 

隙間風を防ぐことで室内の温度を快適に保つことができ、エネルギーの無駄遣いも減らすことができます。

煙の排出効率が高い

同時給排気型レンジフードは、煙を効率よく外に排出できるのが大きな特徴です。

 

煙を外に出すだけでなく新しい空気も同時に取り入れる仕組みになっているため、調理中に出る煙や臭いをすばやく外に逃がし、キッチンを快適に保ちます。とくに、料理をしていると煙や油の匂いが気になることがありますが、同時給排気型ならキッチンが煙でいっぱいになるのを防ぎ、いつでも気持ちよく料理ができるでしょう。

 

さらに、煙がスムーズに排出されるのでフィルターが詰まりにくくなり、掃除も簡単になるのも嬉しいポイントです。

同時給排気レンジフードのデメリット3つ

デメリット画像

同時給排気型レンジフードは、室内の空気を入れ替えてくれるメリットがありますが、一般的な換気扇に比べてコストが高いことや、音が気になる場合もあるといったデメリットも存在します。

具体的には以下のような点があります。

  • 設置場所で結露の原因になる
  • 一般的なものよりコストが高い
  • 稼働音が気になることもある

デメリットをしっかり理解した上で、同時給排気型レンジフードの導入を検討しましょう。

設置場所で結露の原因になる

同時給排気型レンジフードを壁から離れた場所に設置すると、排気や給気のダクトが長くなります。

 

長いダクトに冷たい空気が流れ込み、天井裏の高温多湿な空気と接触することで結露が生じる可能性があります。たとえば、1階の天井裏の温度が25℃・湿度が30%の場合、露点温度は6℃です。

 

この時、外気が6℃であれば、理論的にダクト内で結露が発生することになります。結露を防ぐためには、断熱材の施工やダクトの交換といった対策が必要で、別途費用がかかってしまいます。

 

また、階間エアコンを使用している場合も注意が必要です。長時間換気扇を使用する際は、とくに結露に注意した方が良いでしょう。同時給排気型を設置する際には、結露対策を十分に考慮して設置場所を検討しましょう。

一般的なものよりコストが高い

同時給排気型レンジフードは、一般的なものと比べて価格が高く、施工にかかるコストも増加します。

 

もし、コスト面で厳しいと感じる場合は「差圧レジスターを取り付ける」という対策が有効です。ただし、差圧レジスターの取り付けも無料ではないため、事前に費用を確認しておきましょう。

稼働音が気になることもある

同時給排気型レンジフードは、給気と排気をしっかりおこなうため、稼働音が気になることがあります。

 

「静かに過ごしたい」と考えている方には、ストレスになることもあるでしょう。しかし、実際に使ってみると「それほど気にならなかった」という声も多く、過度に心配しなくても良いかもしれません

 

また、メーカーやタイプによって稼働音の大きさは異なります。一般的なレンジフードでも一定の音は発生しますので、各メーカーの公式サイトで弱運転時の騒音レベルを確認することをおすすめします。

 

※騒音レベルの数値: 各メーカーのサイトでは、騒音の大きさがデシベル(dB)という単位で示されている。通常、レンジフードを使っているときの一番大きな音や一番小さな音が記載されています。

 

上級モデルは運転音が低めに設計されていますが、その分価格が高くなることが多いです。

同時給排気型レンジフードの設置する際の注意点

チェック画像

最近、高層マンションや高気密高断熱住宅の人気が高まっています。

 

こうした家のキッチンの換気システムには「同時給排気型レンジフード」がおすすめです。設置するときにはいくつかの注意点がありますので、以下の内容をぜひチェックしてみてくださいね。

1. 設置位置の確認
同時給排気型レンジフードは、排気と給気を同時におこないますが、設置位置が重要です。

壁から離れた場所に設置する場合、ダクトが長くなり、冷たい空気が流入することで結露が発生する可能性があります。

できるだけ短いダクトで設置できる位置を選ぶことがおすすめです。

 

2. メンテナンスの重要性
同時給排気型は、給気と排気の機能を兼ね備えています。そのため、フィルターやダクトの定期的な清掃が必要です。

定期的なメンテナンスを怠ると性能が低下し、効果的な換気ができなくなる可能性があります。

 

3. コストを考慮する
同時給排気型レンジフードは、一般的なものに比べて初期費用が高い傾向にあります。

施工費用も加わるため、予算に対して慎重に検討する必要があります。

また、設置後の維持管理コストも考慮しておきましょう。

 

4. 音の影響を理解する
給気と排気を同時におこなうため、稼働音が気になることがあります。

静かな環境を求める方にはストレスになるかもしれませんが、実際に使ってみると「それほど気にならない」と感じる方も多いです。

 

5. 環境に応じた設計
設置する住宅の風向きや周辺環境によって、換気の効果が変わることがあります。とくに風の強い地域では、排気がスムーズにおこなえず、換気が不足することも。周囲の環境を考慮して、設計を検討することが大切です。

隔離距離が鍵!同時給排気型レンジフードを上手に活用する方法

ポイント画像

普通のレンジフードは、排気用のダクトを通じて室内の空気を外に排出します。

 

一方、同時給排気型レンジフードは、排気と同時に新鮮な空気を取り込む給気ダクトを本体上部に備えており、足元から冷たい空気が入る心配が少なく、室内の冷えを防ぎます。

 

また、火を使う調理中は熱が発生するため、暖房を使用していても過度に室内が冷えることはありません。ただし、同時給排気型レンジフードを設置する際には、外部のフード同士の距離に注意が必要です。

 

給気と排気のダクトが近すぎると、調理中の「匂い」や「汚れた排気」が再び室内に戻る可能性があるからです。そのため、設置時には十分な隔離距離を確保することを押さえておきましょう

同時給排気型レンジフードが向いている住宅とは?

インダストリアルライト

同時給排気型レンジフードは、給気と排気が同時にできる設備で、省エネやSDGsの観点から注目されています。

 

とくに、高層マンションや高気密高断熱住宅に向いていますが、向いていない住宅もあります。たとえば、次のような住宅では湿度管理が難しく、効果を十分に発揮できないことがあるでしょう。

 

  • 古い住宅や低層住宅
  • 狭いキッチン
  • 換気システムが整っていない

同時給排気型レンジフード設置にかかるコストは一般的なレンジフードより高くなりますが、長期的には快適で健康的な環境を維持するための価値ある投資と考えられます。

 

住宅の特徴をしっかり把握した上で、同時給排気型レンジフードのメリット・デメリットを理解し、取り付けを検討することが重要です。今回の記事を参考に、取り付けの目的や理想の家について明確にしながら、家づくりを進めてみてくださいね!

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