熱抵抗値の求め方
高気密高断熱住宅の家づくりをする際に気になることの1つに
「どんな断熱材を使っているのか?」は大きな問題だと思います。
そこで、エンズホームが何を基準に断熱材を選んでいるか
ご紹介できればと思っています。
それは、「熱抵抗値」といった数値を基準に断熱材を選んでいます!!
じゃあ、その「熱抵抗値」とはなんだ?と思うので、
求め方から、その数値が何を指し示すのか考えていきたいと思います。
「熱抵抗値」とは、「熱」に「抵抗」する「値」のことです。
なので、「熱に抵抗する」=「熱を通しにくい」方が「値」が高くなる数値です。
次に「熱抵抗値」の求め方についてです。
求める為の計算式は、
「熱抵抗値」(㎡・K/W) = 厚さ(m)÷熱伝導率(W/m・K)
で求められます。
ここで新しく出てきたワードで、「熱伝導率」があります。
「熱伝導率」は「熱の伝わりやすさ」と考えて頂き、
高い値の方が「熱が伝わりやすい」ということになります。
「熱伝導率」は各断熱材のメーカーが断熱材ごとに公言しているので、
インターネットで断熱材を検索したら熱伝導率を把握することができます。
例えば、
ネオマフォーム→0.020
カネライトフォームスーパーEⅢ→0.028
アクアフォーム→0.036
アイシネン→0.038
高性能グラスウール16K→0.038
セルロースファイバー→0.040
など、断熱材には必ず熱伝導率が付きまといます。
この場合、カネライトフォームスーパーEⅢの0.028よりも
高性能グラスウール16Kの0.038方が数値が高い為、
高性能グラスウール16Kの方が「熱を伝えやすい」断熱材となります。
ですが、私共の基準はあくまでも「熱抵抗値」です。
そこで重要になってくるのが、「厚み」です。
「厚み」とは、「断熱材の厚み」と考えてください。
ネオマフォームと高性能グラスウール16Kを使用した
壁構成を例に考えてみたいと思います。
ネオマフォームを断熱材として60mm使用した場合の「熱抵抗値」は、
0.060÷0.020=3㎡・K/Wとなります。
対して
高性能グラスウール16Kを断熱材として120mm使用した場合の「熱抵抗値」は、
0.120÷0.038≒3.15㎡・K/Wとなります。
よって、ネオマフォームを断熱材として60mm使用するよりも、
高性能グラスウール16Kを断熱材として120mm使用した方が
「熱を通しにくい」ことがわかります。
もちろん、ネオマフォームの「厚み」が大きくなればこの結果も簡単に覆ります。
ここで大切なのは、
断熱材の「熱伝導率」だけで「熱を通しにくい」と安心するのではなく、
その断熱材の「厚み」はいくつなのか確認して「熱抵抗値」で比較して
「熱を通しにくい」か判断していくことが大切だと感じています。
私共が高性能グラスウールを使う理由は、気密性や施工性や
大人の事情など他にも理由はあるので、
詳しくは構造見学会でお話しさせていただければと思います!