平屋で30坪の間取り図の成功例を紹介!価格相場や必要な広さは?
住宅ニーズの多様化が進む現在では、2階建て住宅から平屋を選択されるお客様が増えています。
平屋は2階や3階建ての住宅と比べると、間取りは敷地面積の広さに左右されるため部屋数を増やすことは難しいですが、30坪ほどの土地を確保できれば間取りカスタマイズしやすいです。
当記事では、平屋住宅の30坪間取りの成功例と建てる際の注意点4つをご紹介します。平屋で快適に暮らしをおくるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
◆こんな方におすすめの記事
⇒平屋の家を建てるのに必要な広さや価格
⇒我が家にはどんな間取がいいかな?
◆この記事を読むと分かること
⇒平屋に必要な土地の広さや間取り
⇒住みやすい家づくりができる
30坪の土地の広さはどれくらい?
この記事のもくじ
結論から言うと、30坪の土地の広さは畳60枚分の広さ(約99㎡)です。
一人暮らし用の間取り(20〜30㎡)が3〜5つ分の広さで、リビング・ダイニング・キッチンが集約された3LDKをイメージするとわかりやすいでしょう。書斎スペースを取り入れられる広さなので間取もある程度カスタマイズしやすくなります。
しかし、ここで注意していただきたいことは建ぺい率です。建ぺい率とは建物を建てる際に関わる建築基準法で敷地面積に対してどのくらいの大きさの住宅を建てられるのかを表した数値になります。
お住まいの地域によって建ぺい率は異なりますが、一般的に下記の表の数値になっていることが多いです。30坪数の住宅を建てたい際には、30坪以上の土地の広さが必要になることを押さえておきましょう。
30坪の広さは何人くらいで生活するのが適切?
30坪の広さは家族2〜3人が住みやすいく、シニア世代のご夫婦2人、結婚してお子様がいないご夫婦2人にちょうどいい広さですが、間取りによっては家族4人でも暮らせます。
国土交通省の住生活基本計画では、快適な生活を送るのに必要な住宅の広さは下記のように掲示されているので、参考程度に押さえておくといいでしょう。
- 大人二人暮らし(夫婦2人):22~24坪程度
- 3人家族(夫婦2人+子ども1人):25~30坪
- 4人家族(夫婦2人+子ども2人):30~35坪程度
30坪の平屋住宅の価格相場は?
住宅を建てる際には間取りや土地の広さなども大切ですが、価格相場も把握しておく必要があります。
お住まいの地域により価格が変動しますが、土地代が1,000〜3,000万円、建築費用がおおむね2,000〜3,000万円前後のケースが多いでしょう。
建築費用は部屋数や選ぶ設備によっても価格が異なるので、参考程度におさえておいてください。
住宅づくりは一生に一度の大きなお買い物。住みはじめてから「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、予算やデザイン性だけではなく機能性なども考えながら家づくりをしていきましょう。
平屋のメリット・デメリット
平屋は老後のことを考えてバリアフリーにしたい、コンパクトな家に住みたいといった方に向いています。平屋は階段がなく上下移動が必要ないためシニア世代に支持されていましたが、現在は子育て世代からのニーズも高まっています。その理由は、平屋ならではのメリットがあるからです。
しかし、平屋ならではのデメリットもあるので把握しておくことが大切です。以下では、平屋のメリット・デメリットについて紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
メリット3つ
- 生活動線がシンプル
階段がないので上下移動がない分、生活動線がシンプルです。
例えば、2階がないので重たい掃除機を運ぶ必要がありませんし、1階の脱衣所で洗濯を回した後は2階のベランダまで行って干すといった動作が必要ありません。
このように生活動線に無駄がないと家事の効率もアップします♪
- コミュニケーションが取りやすい
平屋でも部屋は分けられていますが、2階建ての住宅とは異なり部屋同士の距離が近く家族でコミュニケーションが取りやすいです。
小さなお子様がいる場合には、お子様が成長して自分の部屋を持つようになると部屋にこもってしまうのが気になる親御さんも多いでしょう。
しかし、リビング中心の平屋の間取りであれば自然と顔を合わせる機会がある環境は安心です。
- メンテナンス費用や光熱費が抑えられる
2階建てと比べると平屋はメンテナンスする面積が少ないのでコストが抑えられます。
とくに、屋根や外壁といったメンテナンスは15〜20年に一回おこなうことが一般的で、作業には大掛かりな足場を組む必要があるため多くのコストがかかってしまいます。
しかし、平屋であれば足場を組む必要がなくメンテナンス費用が高額にならないのは安心ポイントです。
デメリット3つ
- 広い敷地が必要
コンパクトな住宅づくりがいい方にとっておすすめの平屋ではありますが、建てる際にはそれなりの土地の広さが必要になります。
「30坪の土地の広さはどれくらい?」の章で紹介したように、建ぺい率といった法律が関係しているからです。
延床面積30坪の家を建てたい際には、30坪以上の土地が必要になることを念頭においておきましょう。
- 周辺環境によって日当たりが悪くなる
住宅の周りに二階建てやマンションばかりなどがあると、日当たりや風通しが悪くなってしまう可能性があります。
平屋は高さがない分、周辺環境によって影響を受けやすいので日当たりをがいい位置などを考えながら間取を決めていく必要があります。
部屋全体の日当たりをよくしたい場合には、中庭を設ける方法が有効です。家の中心に中庭があることで自然光を部屋全体に取り入れやすくなり、部屋が明るく開放的な空間作りにもつながります。
- 空き巣に狙われやすい
平屋は防犯の観点から見ると外部から侵入されやすいのが懸念点としてあげられます。狙われやすい要因としては生活環境を把握されやすいからです。
また、2階建てと比べると足場がなくても侵入しやすいこともあげられます。そのため、防犯性能が高い窓を設けたり、センサーライトや防犯砂利といった対策をしておくこと大切です。
30坪の平屋の間取りを考える際の注意点4つ
生活動線を整えやすい平屋間取りですが、30坪という限られた土地の広さで快適に暮らすためにも注意点がいくつかあります。
あらかじめ注意点を確認しておくことで、生活動線を整えた間取り設計に役立つのでチェックしておきましょう。
日当たりの良さ
日当たりが悪いと日中でも室内は暗く、とくに冬は寒く感じやすいです。さらに、周りに2階建てや3階建てなどの高い建物があると、部屋の向きや間取りを工夫する必要があるります。
例えば、南向きの玄関間取りは太陽の光を長時間取り入れられるので照明や暖房機器のコストカットに効果的です。しかし、夏場の強い日差しで部屋が暑くなりやすいので日除け対策は必要です。東向きは朝の日差しだけではなく夕方の日差しも取り入れられます。
間取のり位置だけではなく、天窓や勾配天井といった設備を設けるといったことも一つの方法です。
断熱対策をする
平屋は2階建てと比べると屋根の面積が広くなることから、直射日光が当たる領域が多くなるため熱を持ちやすいです。
2階建てであれば熱を遮断する上層階がありますが、平屋はリビングのすぐ上が屋根なので熱が室内まで伝わりやすい傾向があります。
夏場は屋根に太陽が照りつけ室内まで熱が伝わってきて暑く感じてしまいやすいため、高性能の断熱材を採用したり、家の隙間を少なくして気密性を高めたりするなど、外からの暑さ・寒さを伝わりにくくする対策が必要です。
通気性を良くする
快適な暮らしには日光だけでなく通気性も大切です。
四季がある日本では夏と冬の温度差が激しいので結露が生じ、布団や服などの布類が湿気を吸いカビが発生したり、ダニが繁殖したりなど健康に悪い影響を与えてしまいます。
結露の発生を防ぐためには住宅の通気性を高める必要があり、天窓や高い場所に窓を設けると効率的に風を取り込むことが可能です。
家事動線を意識する
ワンフロアに全ての部屋がある平屋は生活動線がシンプルなので暮らしやすい間取りが、30坪の大きさは間取り次第で狭く感じたり使いにくく感じたりしてしまう可能性があります。
そのため、家事動線を考えた間取りにしていくことがポイントです。
例えば、洗濯導線にこだわるのであれば、脱衣所とランドリールームをまとめる方法が有効です。洗濯物を洗い終わった後は外にすぐ干せるように脱衣所に勝手口を設けると、重たい洗濯物を運ぶ距離が少ないので楽になりますよ。
【間取り編】新築30坪平屋の成功例
以下では、新築を建てられる方向けに30坪平屋の成功例をご紹介します。各間取りのポイントなどもあわせて解説していきますので、ぜひチェックしてみてくださね!
2ldkの平屋間取り
21ldkの平屋間取りの例です。正方形型のシンプルな間取りではありますが、生活動線が整えやすいのが特徴的です。
例えば、脱衣所と洋室の窓を開けると風が通りやすくなるので通気性に優れています。洗濯した服を室内に干す方は、脱衣所を広く確保しておくことで洗濯したり、干したりといった作業がしやすくなります。
3ldkの平屋間取り
リビング・ダイニング・キッチンが1つの空間に集約されている3LDKの中でも、今回ご紹介するのはコの字型で光を取り入れたい方や開放的な空間にしたい方におすすめの間取です。
毎日の家事をスムーズにできる水回り動線が整えられている特徴があります。屋根裏を利用した収納スペースがあると便利です。
4ldkの平屋間取り
30坪という限られた敷地面積でも工夫次第では4LDKの間取りづくりができます。
主寝室にはウォークインクローゼットが設けられていたり、クローゼット付きの子ども部屋も二つあったりと収納力抜群です。
押入れ付きの5帖の和室もあるので親戚や友人が来てもゆっくりと過ごせます。
5ldkの平屋間取り
お子様が3人以上、もしくは両親との同居されている方向きの間取りです。
家族それぞれの個室を隣接させ、リビングやダイニングを中心としたデザインなので家族のコミュニケーションがとりやすいのも嬉しいポイント。
部屋数が大きくなると収納が少なくなるというデメリットがありますが、各部屋に収納スペースを設けたり、玄関に土間収納があったりとスペースを有効活用した間取りです。
平屋の30坪間取りで理想の生活をつくろう
30坪の平屋はコンパクトでありながら住みやすい間取りの一つで、夫婦2人だけではなく工夫次第では家族4人も暮らせる自由度が高い間取りです。
生活動線も考えやすいですが、限られた土地の広さで住みやすい家にするためにはメリット・デメリットを踏まえていく必要があります。
今回紹介した注意点と間取り成功例を参考に理想の家づくりを進めてみてくださいね。間取を失敗しないために、どのようなことに考えていけばいいか迷う方も多いですよね。以下の記事では、間取を失敗しないためのポイントについて解説しているので、あわせてご覧ください!