f分の1ゆらぎと建築 ~心地よく癒しを感じる家
f分の1ゆらぎと建築 ~心地よく癒しを感じる家~
「家に帰りほっと一息つく時間が欲しい」
「嫌なことがあった日でも安心して寛げる場所が欲しい」
家を建てる時、このような希望・理想を胸に抱く方は多いのではないでしょうか。忙しい家事の合間や、仕事で疲れて帰ってきて、学校で思いっきり頑張った後で…楽しいだけではない日常を一度リセットする、それが家です。
日々の疲れを癒す、ほっと一息付く、そんな時にそこにあってほしいと思える空間として、建築に「f分の1ゆらぎ」を取り入れてみるのも一案。
ここではf分の1ゆらぎと建築について、どのようなものか、どのような効果があるのか、建築にどう取り入れられるのかお話ししていきますので、是非ご覧ください。
f分の1ゆらぎとは~心地よさ・癒しの効果~
この記事のもくじ
f分の1とゆらぎは「規則性と不規則性が調和されたゆらぎ」のことで、人間の五感に「心地よさ・癒し」をもたらすものです。
人間の心拍もf分の1ゆらぎで、お母さんに抱かれる赤ちゃんが寝てしまうのは、心拍音による効果だというのは有名ですね。
近年注目が集まるアウトドアシーンでの焚火、焚火の火の揺れもf分の1ゆらぎと言われています。自然の中に身を置くと感じられる、風の音や風そのもの、木々の葉音、川のせせらぎ、木漏れ日なども含まれます。
寝るつもりはないのに振動が心地よくて寝てしまった、という方にとっては車の振動や電車の揺れまで含まれる場合も。
家の中にf分1ゆらぎが感じられれば、毎日の疲れを癒し、そこにいるだけで癒しが得られる素敵な空間になると思いませんか?
f分1ゆらぎのもたらす効果は癒しだけではない
f分の1ゆらぎは、心地よさや癒しのほかにも様々な効果があるとされています。
- 集中力UP
- ストレス解消
- 安心感が得られる
- 憂鬱さの解消
- リラックス感が得られる
- 精神的な安定
f分1ゆらぎは、癒しだけでなく集中力の向上にも効果があります。
実際にf分の1ゆらぎを勉強するときに取り入れてどうか、という実験結果では音・視覚によるf分の1を取り入れることで勉強に集中しやすくなったという事例もあるのです。
f分1ゆらぎを建築に取り入れるアイディア
f分1ゆらぎは人の五感に影響するものなので、目に見えるもの、聞える音、など様々な方法で取り入れることができます。
どのような取り入れ方があるか、アイディアをご紹介します。
f分の1ゆらぎで集中できる子供部屋
お子さんの勉強スペースの目の前に、自然を感じられる窓を設置します。窓を開けて心地よい風を感じることもできますし、木の葉が風にそよぐ音を耳にすることもあるでしょう。
空気の入れ替えをしやすい構造にすることで、空気がよどむこともなく、すっきりとした気持ちで集中できます。
窓が難しい場合は木目を感じられる内装や机、小物を木製のもので揃えてみるのもおすすめです。木目は視覚によるf分の1効果が得られますし、木の香りで心地よい空間にもなります。
自然を感じられる立地ではない、という場合は木漏れ日が心地よく撮影された写真や絵画を飾ることでも、効果が得られますよ。
f分の1ゆらぎで安心して寛げるリビング
家族や来客が長い時間を過ごすリビングこそ、f分の1を取り入れたい場所。庭へ通じる開口や窓から、ぜひとも自然を感じられるようにしてみてください。
「人目が気になる立地だから難しい」とおっしゃる方もいらっしゃるかも知れませんが、そこは私たち建築に携わるものの腕の見せ所。
リビングでの過ごし方をヒアリングし、最適な場所にf分1ゆらぎを感じられる窓を設置しましょう。
長時間、複数人が過ごすことが多くなるリビングこそ、窓による視覚効果だけでなく、心地よい風を感じられる場所にしませんか?
自然の心地よい風を感じられ、視覚からの木漏れ日、葉音、鳥のさえずり…自然と癒し効果が得られる空間は工夫次第で作り出せます。
床や壁を木目調にしたり、ダイニングテーブルも併せて作り付けするなどすると、より視覚からのf分の1ゆらぎ効果も得られます。
自然から感じるf分の1ゆらぎは日中の時間帯に偏りがちですが、内装やインテリア次第で夜間でも十分な効果が。温かみを感じられる色味のダウンライトに写る木目は、なんとも贅沢な気持ちにさせてくれますよ。
f分の1ゆらぎで快適に安眠できる寝室
睡眠の質を重視する方も増えてきた今こそ、寝室にもf分の1ゆらぎを取り入れてみませんか。
調湿・消臭効果もある塗り壁にすることでも、f分の1ゆらぎの効果が得られます。ゆったりと心地よく感じられるよう、床や天井を木材で仕上げると、より効果的。
塗り壁の左官模様、木目で視覚的な効果を。
森林浴を思わせるヒノキや杉などの木材をふんだんに取り入れることで、嗅覚からもf分の1ゆらぎの効果が得られます。
湿度や匂いの問題も解決できるので、とてもおすすめです。
ドアを開けるとほっとする玄関もf分の1ゆらぎで
家に入って最初に身を置く玄関は、来客を迎えるときにはその家の第一印象を決定づける存在です。
「家に戻ってくるとほっとするな…」
自然と毎日そう感じられる玄関も、f分の1ゆらぎで実現可能。玄関にf分の1ゆらぎを取り入れるアイディアは、いくつかあります。
- タイルの並べ方を不規則にする
- 外からの光を感じられる吹き抜けや窓を設置する
- 玄関の内装に好みの木材をふんだんに取り入れる
- 壁を調湿・消臭効果のある塗り壁にする
- 窓から見える位置に植栽を設置する
靴を保管する場所でもあり、匂い問題もある場所ですが様々な対応策も考えられます。
その対応策としてもf分の1ゆらぎを意識することが、有効になることもご理解頂けるのではないでしょうか。
中庭を設けて各居室にf分の1ゆらぎの効果を
立地的に緑を感じることが難しい、という場合には中庭を設けることでf分の1ゆらぎ効果を面する居室で得られます。
自然光を各居室に届けることもできるほか、開口の仕方では家の中の換気にも役立ちます。
植栽を設置することで、木漏れ日や風にそよぐ音を感じることもできますし、お子さまの遊び場として活かすことも可能。
外庭と違い、安心してお子さまが遊べる空間として使うこともできます。
お子さまが大きくなって自室にいる時間が増えても、同じ風景を違う角度から眺めることができるので、中庭を通じてお互いの存在を感じることもできるでしょう。
f分1ゆらぎを建築に取り入れ快適で心地よい空間に
建築に携わる上で大切にしていることがあります。
それは、「お客様と住まうご家族が、安心して快適に気持ちよく、毎日を過ごせる家を作る」ということ。
そのうえでf分の1ゆらぎの効果を取り入れることは有効策、ということでここでご紹介してきました。
もちろんf分の1ゆらぎにこだわりすぎて、生活動線がごちゃごちゃになってしまったり、ご家族のご希望とそぐわないなどあっては本末転倒。
プロとして、お客様のご希望に沿いながら、よりよい住宅環境を整えるためのサポートをさせていただきます。どのような家を建てたら快適に暮らせるか、家族の希望をどうやって叶えられるか、様々なお悩みをぜひご相談ください!
最適な形を実現するべく、プロの目線からサポートさせていただきます。