リビング窓で後悔しない!【リビング窓の種類・失敗談・快適リビングにするポイント】
家族がそろって長い時間を過ごす、リビング。
家を建てるにあたり内装を決める段になると、「リビングの窓どうしよう?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
窓と一言に言っても機能面・デザイン面でも様々な種類があります。
悩みに悩んで設置した窓で、「この窓にしなければ良かった…」と後悔する方も。
ここでは、リビングに設置する代表的な窓の種類をそれぞれのメリット・デメリットとあわせて紹介します。
リビングの窓選びで後悔されがちなポイントと、快適なリビングにするための窓選びのポイントも紹介するので、ぜひご覧下さい。
⇒快適なリビングにしたい
⇒リビングの窓選びで悩んでいる
◆この記事を読むと…
⇒リビング窓選びで後悔しない
⇒ロケーションにあったリビング窓が設置できる
リビングに設置する基本的な窓の種類
リビングの窓選びで後悔しないために、まずはリビングに設置されることが多い代表的な窓の種類について見ていきましょう。
それぞれの窓を選ぶメリットとデメリットもご紹介します。
外への出入りもできる|掃き出し窓
床まで面した掃き出し窓は、庭やベランダなどへの出入り口に設置される代表的な窓です。
大きさもあるので換気しやすく、採光性にも優れている反面、防犯面での安全性を確保の検討。熱対策の為 複層ガラスにするなど対策も必要です。また玄関から搬入できない大型家具の搬入口としても利用できます。
出窓
「出窓のある部屋が欲しい」とひと昔 憧れた方も多いのではないでしょうか。
真ん中はFIX窓に、両サイドを滑り出し窓にした形状が一般的な出窓は、窓としてだけでなくお部屋の雰囲気づくりにも活用しやすい窓です。ただし、冬場は結露しやすく、夏場は暑くなりやすくなるため断熱性能にこだわっておくことも大切です。
FIX窓 優れた防犯性と採光性
はめごろし窓と呼ばれることもあるFIX窓は、縦長のスリットタイプや小窓タイプなどもあります。採光を目的として設置される窓で、開け閉めできない為、通風性はありません。
人通りが気になる通りに面したリビングで、外の景色を見ながら採光するため、壁の高い位置に設置するケースもあります。
その他の窓と違い サッシ枠が細いため、窓の枠の主張が少ないので外部の景色がそのまま綺麗に見えるという利点もあります。
引き違い窓 オーソドックスで換気もしやすい
左右それぞれの窓を横にスライドさせて開け閉めできる引き違い窓は、通風性に優れる反面、大きく開く場合は特に防犯対策が重要です。
また昔から一般的な住居の窓として用いられていることもあり、引き違い窓ばかりを設置してしまうと、おしゃれな雰囲気とは言い難い印象になります。他の窓と比べ価格はお値打ちです。
すべりだし窓 近年多い外開きタイプ
すべりだし窓は、横・縦それぞれの方向に、外に向かって開くタイプの窓です。(上の画像は縦すべりだし窓)
省スペースで換気性能の高い窓が設置できます。左右開き勝手の違う縦すべりだし窓を併設することで ウインドウキャッチャーになり風を効率よく室内に取り込んでくれます。
横すべりだし窓にすると、雨が降っても換気ができるのもメリットですが、通風性能は縦すべりだし窓が優れています。引き違い窓などと比べると、開口が小さくなるため防犯面が気になる場所で設置するにもおすすめです。
上げ下げ窓 個性的でおしゃれなイメージ
上下2枚のガラスで構成された、ガラスを上下させて開閉さるのが上げ下げ窓です。上下それぞれが動くタイプだけでなく、片面のみ動くもの・上下の窓が連動して動くタイプもあります。
防犯面が気になる場所に設置するなら、片面のみ開閉できるタイプがおすすめです。とは言うものの、、、弊社ではここ数年は使用しておりません。。。
リビング窓で良くある失敗例【大きさ・種類・数など】
リビングの窓の設置場所や、窓の数・大きさでの失敗例も見ておくと、同じ轍を踏まずにすみます。どのような失敗談があるか、チェックしていきましょう。
大きな窓のお陰で人目が気になってくつろげない
通りに面したリビングで人の目が気になってしまうと、なかなか落ち着いて過ごせません。
土地の状況を考慮せず(隣家の窓位置の検討を無視し)家族構成・土地広さなどの基本的な設計概要だけを考慮して設計図の作成・窓計画を立ててしまうと、このような後悔に繋がりやすくなります。リビングの立地や、生活し始めた時の過ごし方をできるだけ具体的に想像しながら窓計画を立てるようにしてください。
窓があるせいで大型家具を置けなかった
せっかくつくった窓を塞ぐように、大型家具を配置しようとされる方はいらっしゃらないでしょう。リビングでどのように過ごすか、とあわせて配置する家具のことも考えながら窓計画を立てましょう。
日当たりが良すぎてテレビが見えずらい時間帯がある
テレビを見る時、横からでも強い日差しが入ってしまうと、かなり見辛くなってしまいます。リビングでの過ごし方から、どこにテレビを配置するか検討して、窓計画を立てるとこのような失敗は避けられます。
お隣の排気口から臭いが入ってきてしまう
自宅の窓が近隣の排気口と近い位置にあると、窓を開けていると排気口から出た匂いが室内に流れ込んでしまいます。
窓と窓が対面しないよう配慮することは多いですが、お隣の排気口の位置も確認しておくと、無駄にストレスを感じずに過ごせるので、確認してから窓計画を立てることをおすすめします。
窓が多すぎて家具が置けない
採光・換気の面では窓が多いと快適ではあるでしょう。
そう考えて窓を多くしてしまった結果、置きたかった家具が置けないという失敗談も多いようです。
大きな掃き出し窓を作ったのに換気効率がイマイチ
大きな窓を作ったから換気はしっかりできる!というものではありません。換気効率を上げるためには対角線上に、最低でも二つの窓を設置するのがおすすめです。窓を開ける場合です。
大きな窓ではなくても空気の流れがスムーズになるので、掃き出し窓の向かい側に小窓、でも十分です。
また、大きな窓は難しい場合、家の外壁に沿ってある空気をキャッチしやすい、縦型の滑り出し窓を設置するのもおすすめです。
窓を作ったのに室内が暗い
南向きの窓だから、日当たりの良いリビングになるはず、と思っているなら要注意です!
土地そのものの日当たりもしっかり確認しましょう。周りの住居・建物・自然環境の影響で思うように窓から陽が入らないこともあります。
天窓・高窓を作ったら夏が暑すぎる
天窓や高窓は、外からの視線は気にせず採光できる窓ですが、カーテンなどを設置しずらく夏場の日差しを遮るのが難しいケースも多いもの。また暑さだけでなく、眩しすぎて辛いという事例もあります。
暑すぎる・眩しすぎるとならないよう、設置場所の検討をしておきましょう。
窓で快適リビングにするポイント
窓次第で、リビングで過ごす時間は大きく変わります。
リビングの立地条件も踏まえて、窓選びで快適にリビングを実現するポイントを見ていきましょう。
外の視線が気になる場合の窓選びのポイント
通りに面した場所にリビングがある、隣の家の庭からの視線が気になる、という場合のリビング窓選びのポイントは以下です。
フィックス窓・横すべりだし窓で高窓を設置
『外からの視線を気にせず過ごしたい、でも窓が欲しい』場合は、高窓(壁の高い位置に設置する窓)を設置するのも一案です。
換気のことも気になるなら、横すべりだし窓を。
かなり高い位置に設置するなら、フィックス窓がおすすめです。
窓設置の意味は 眺望・通風・採光 この3つのうちどれかに当てはまる意味を持たせましょう。意味のない窓はお金の損です。。。
植栽設置と合わせて窓を設置
『リビング全体に日差しを取り込みたいけれど、外からの視線が気になる』時には、窓+植栽を設置するのもおすすめです。
フィックス窓にすることで、一階リビングでも防犯面も気にせず、日光を広い範囲で取り込めます。
窓の外に植栽を配置すれば、外からの視線も気になりづらくなります。
高天井・吹き抜けを設けて大きな高窓を設置
『外の景色・空気は取り込みたいが、外からの視線は遮りたい』という時はこの方法もおすすめです。
リビング室内での閉塞感は感じることなく、プライバシーはしっかり確保しながら、日差しも外気も取り込めます。
植栽で塀を作り外からの視線を遮る
「大きな窓が欲しい」
「アウトドアリビングにしたい」
という希望があるのに立地的に外からの視線を遮りたい、という場合にはこの方法がおすすめです。
アウトドアリビングにするなら、大きな折り畳みタイプの掃き出し窓にしつつ、しっかり植栽で視線を遮ることで、家にいながら自然に囲まれた空間で外からの視線も遮れます。しかし、、、折り畳み窓は気密性能も落ちますし、全開放した時のスペースが意外と邪魔になります。要注意を!
隣家が近い場合の窓選びのポイント
『隣家が近い、大きな建物が近くにある』という立地では、大きな窓を作ってもリビングへの日当たりが確保できないことも多いです。
このような立地条件での、窓選びのポイントも見ていきましょう。
天窓を設置して日差しを取り込む
直接の日当たりが期待できない場合には、天窓を設置することで日光をリビングに取り込むのも有効策です。ただし天窓を設置する場所は、事前にリビングでの過ごし方・ソファーやテーブルの設置位置を計画してから決めてください。
天窓があると夏場は暑くなりやすく、強い日差しも簡単には遮れない場合も多くあります。
ソファー・ダイニングテーブル・テレビの上に設置してしまうと、快適に過ごすのは難しいでしょう。テレビやくつろぎスペースの上にならない場所に、天窓を設置しましょう。
隣家の窓と向かい合わせを避ける
ご近所トラブルにもなりやすいのが、既存の住居との向かい合わせの窓の設置です。どうしても向かい合わせになってしまう場合、高窓にするのも良いでしょう。
高窓に限らず、左右にずらして設置するケースも多いです。また、視線を遮る塀を設置してから窓を設置することでも、お互いのプライバシーが尊重できます。
換気効率をアップさせる窓設置のポイント
長い時間を過ごすリビングでは、気持ちよく過ごせるよう換気効率も考えて、窓の設置をするのもコツです。
対角線上に2つ窓を設置する
窓が1つだけでも換気はできますが、部屋の空気の入れ替わりには時間がかかります。空気の澱みを解消することも難しいため、最低でも空気の入り口・出口となる2つの窓を設置して下さい。
2つの窓はできるだけ離れた距離にすることも、ポイントです。
外気を取り込みやすい縦すべりだし窓を設置する
「大きな窓を設置するのは難しい」
「プライバシー確保のため対角線上での窓の確保はしたくない」
といった場合、外壁に沿って流れる外気を取り込みやすい縦すべりだし窓の設置もおすすめです。
雨でも換気できる横すべりだし窓を設置する
リビングをいつでも空気の澱まない空間にしたい、と考える方には上でおすすめした縦すべりだし窓は、おすすめできません。
大雨となると厳しくもなりますが、横すべりだし窓にすると雨でも窓を開けて換気できます。横すべりだし窓を高窓として2箇所設置することで、プライバシーも確保しつつ、換気もしっかり行えます。
高窓と地窓を組み合わせて設置する
1つは高窓、もう一方に地窓(足元に設置する窓)とすることでも換気は十分行えます。
空気は冷たい方から暖かい方へ流れるので、北側に地窓、南側に高窓といった設置にすることで高効率での換気が可能です。
大きな掃き出し窓を設置する場合、南側に設置を希望されるご家庭が多いですが、この場合には北側に横すべりだし窓で地窓を設置することで、換気しつつプライバシーも確保しやすいでしょう。
快適リビングは窓の大きさ・種類・位置次第!
リビングが快適になるかどうかは、換気・日当たりの面から窓が大きく影響します。
「せっかく気持ちよく過ごせるようにと大きく開口をとったのに、外からの視線が気になってカーテンが開けられない…」
というご家庭もあります。
植栽や塀で視線を遮ることはもちろん有効ですが、こちらでご紹介したように窓の高さ・位置・種類を変えることでも対策できます。
また、快適なリビングをと窓を多数設置したことで、
- 置きたかった家具が置けない
- 暑すぎて寛ぐどころではない
- テレビが見えづらい
- 冬場が寒い
といったデメリットに悩まされる方もいらっしゃいます。
窓の大きさ・種類・設置場所を検討される際には、
こちらでご紹介したポイント・失敗例も参考にしていただけると、快適なリビングを実現しやすくなりますので、今一度ご確認いただけたら幸いです。