リビングを広く見せる7つのコツと上級テクニック|事例と間取りプラン・インテリア選びのポイント
『この家のリビング広くて素敵!』と感じられるのは、20畳以上ある場合が多いでしょう。
でも…実際には20畳以上は厳しい…というケースも多々あります。その場合、リビングの広見せは諦めないといけないのか?というと当然そうではありません。
諦めないでください!!
新築時・リフォーム時の設計プランニングの段階から意識すると、20畳未満のリビングも広く見せることができます。
ここでは、リビングを広く見せる7つのコツ、インテリア選びのコツ、さらに上級者向けのリビング広見せのコツもお伝えします。広く見せる効果が得られた施工事例も含めてご紹介するので是非、最後までご覧ください。
⇒新築しようとしているがリビングが広くとれない
⇒広々と感じられるリビングで寛ぎたい
◆この記事を読むと分かること
⇒リビングを広く見せる設計時のコツとインテリア選び
⇒リビングを広く見せられる上級テクニック
リビングを広く見せるのに重要な7つのコツ
この記事のもくじ
リビングを広く見せる(ちょっと照れくさいですが、この記事ではちょっとキャッチーに「広見せ」とも表現することにします)には、まず以下の6つのコツを抑えていただくのが重要です。
- 開放感を意識した間取り・配置にする
- 自然光を取り入れ明るい室内にする
- 部屋の中に余白を多くする
- 広見せ可能な間取りのコツを押さえたプランニング
- 内装やインテリアの色味に配慮する
- 広見せできるインテリアを選ぶ
- 目を集めるポイントを部屋奥に作る
女性だとお化粧するときに意識していることが、リビングの広見せ、に通じる部分があるなと感じるポイントもあるのではないでしょうか。
『高い位置にハイライトを置いて立体感を演出する』
『顔の下半分にボリュームがある場合、目を惹くポイントは顔の上半分に持ってくる』
『濃い色味を乱用しない』
女性のメイク術を向上させて、小顔効果や立体的で印象的な顔立ちにするためのテクニックとして、テレビやSNSでも良く言われていることではないでしょうか。
お部屋作りにも同じことが言えます。ただちょっと、『面積が大きくて立体的である』こと、『人が居住するため居心地も重要な空間である』ということを意識する必要はあります。
とはいえ、この7つのコツのいくつかは、新築時やリフォーム時のプランニング段階でも意識しておかなければ実現が難しいものもあります。
まずはこちらのコツを踏まえつつ、プランニングのコツなどチェックしていきましょう。
リビングの広見せ配置が可能な配置・設備のポイント
リビングを広く見せることができる配置にするには、それを実現できる間取り・設備とは何か把握することも欠かせません。新築時やリフォーム時のプランニングの際に、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 背の高い家具を部屋の奥・窓際に設置できる間取りにする
- 家具を少なくできるよう収納を設ける
- テレビは部屋奥に壁掛けで設置する
- 部屋の四隅・対角線上を照らすよう照明を配置する
- 家電製品を置きたい場所の近くにコンセントを設ける
- 自然光がたっぷり入るよう配置する
- 1番大きな壁に対して平行に明るめのフローリングを貼る
- 天井を高くする
- リビングと併設するキッチンなどは間仕切り壁を設けない
- 部屋奥の隅に縦スリット窓を設置する
- 内装のカラーは明るい色味にする
上記のプランニングのポイントを見ていただき、設計プランを建てるときに意識するかしないかで、実際住み始めてからの「広見せ効果」がどのくらい発揮できるかは大きく変わります。
実際のプランニングの際には以下を意識して頂くと、上記のポイントを踏まえたプランニングができますよ。
1.背の高い家具を置きたいなら事前に置き場所を決めておく
背の高い家具を置きたい場合には、設置場所を事前に決めて、その場所に窓や開口を設けないよう計画する必要があります。
2.リビングをごちゃ付かせないための収納計画をたてる
部屋がごちゃごちゃしてしまったり、いくつもの収納家具をおかないといけない場合、どうしても部屋が狭く感じられてしまいます。どんなものをどれだけ収納できたらよいか、多少余裕を持たせて、収納計画をたてましょう。
3.テレビの配置位置・設置方法を事前に決めておく
テレビをどこに置くか決めておくと、配線のごちゃごちゃを目隠ししやすく、コンセント位置も都合の良い場所に設定できます。
壁掛けにするかどうかも含め、事前に決めておきましょう。
4.部屋の奥まで自然光が入らない場合スリット窓や照明で補う
部屋の奥が昼間でも暗いと、広く感じさせることは難しいもの。部屋の奥にスリット窓を設置することで、ガラス越しに自然光を取り入れられるなら、ぜひ検討してください。
スリット窓でも厳しい立地であるのなら、スタンドライトを設置したり、間接照明を埋め込むのも効果的でおしゃれにも見えますよ。
5.実際の広さがあまりない場合はフローリングは明るめの色にする
20畳以上あるお部屋の場合には、上を明るく・下を暗くすることでおしゃれさと広く見せる効果も得られますが、20畳未満の場合はフローリングのカラーは明るめをおすすめします。
暗い色味にしてしまうと引き締まった印象で、広見せ効果は期待できません。
6.開放的な空間を意識して間取りプランを練る
リビング奥に大開口を設ける、アウトドアリビングを併設する、といったプランを取り入れるお宅も増えています。
立地上アウトドアリビングは難しい場合もありますから、その場合は別の方法で開放的な間取りを実現すると良いでしょう。
例えば…
- 併設する和室との間仕切りは設けない
- 大きな窓で外の景色が見えるようにする
- 吹き抜けを設置する
といったことも効果的です。
リビングを広く見せるインテリア選びのコツ
リビングを広く見せるには、間取りだけでなくインテリアの選び方・設置場所も重要です。インテリアを選ぶ際に、以下のコツを意識していただくと、圧迫感の感じられない開放的な空間になります。
- 華奢なデザインを意識して選ぶ
- 背の高い家具を避けてロータイプを選ぶ
- 派手な模様や色遣いは控えめワンポイントまでにしておく
- 高い位置にハンギングプランツを設置する
- リビングの中心となるスペースを決めて視点を集めるよう配置する
どっしりとしたダイニングテーブルセットを置くと、どうしても圧迫感を感じてしまうもの。リビングの広さが十分にはないと感じているのなら、華奢なデザインを意識的に選ぶと、圧迫感なくおしゃれで開放的な雰囲気にまとまります。
また背の高い家具を置くのも、可能であれば避けるほうが良いでしょう。ただ、意識的に視点を上にもっていくため、『背の高い家具をポイントとして部屋の奥に置く』というのは上級者のテクニックでもあります。
その他、冒頭でお伝えしたメイクのお話しとも通じる部分がありますが、リビングの奥に意識を持っていくことで、自然と奥行きが感じられます。視点を集めるポイントを、リビングの奥に作るのもおすすめテクニックですよ。
リビングを広く見せる上級テクニック
リビングを広見せするためのコツや、インテリア選びのコツもお伝えしましたが、上級者向けのテクニックも伝授していきます!
これからご紹介するテクニックは、新築時・リフォーム時のプランニングで意識しておくことで実現できるものなので、是非参考にしてください。
- 折り上げ天井を取り入れる
- 部屋奥やダイニング上に吹き抜けを設置する
- 入り口対面の開口に向かい低くなる勾配天井にする
- 天井を照らせる照明を設置する
- アウトサイドリビングを段差のないよう設ける
- 部屋の奥に視点を集めるポイントを設ける
- 入り口から開口までを家具などで遮らない
- 開放感を感じられることを意識してプランニングする
- リビングの部屋の形を縦長にする
また、リビング入口の対面に開口を設けて、開口の前部分の天井を、開口に向かって緩やかに下げる勾配天井にすると、奥行き感がでて広く感じられます。おしゃれで特別感も出やすいおすすめの施工です。
照明の使い方次第で視線を操作したり、広く感じさせる効果があるので、部屋の奥が暗くなってしまう場合に照らす他、天井を照らす間接照明をつけるのも上級テクニックです。ホテルや高級旅館などでも採用されている事例もありますよ。
その他、入口から対面の開口に向かっての動線上にインテリアを置かない、というのも重要です。避けられるような間取り、配置にすることで、より開放的な空間を演出しやすくなりますよ。
広見せならアクセントクロスはリビング奥に
濃い色や寒色は収縮色だから使ってはだめ、ということはありません。ただ、圧迫感を与えてしまう場所で使うのは避けましょう。
『広見せはしたい、でもアクセントクロスも絶対譲れない!!』という場合には、部屋の奥にアクセントクロスを取り入れ、視点を集めるポイントをそこに持ってくるよう配置するのがおすすめです。
ソファは壁際配置でリビング広見せ
リビングの広見せには、ソファーの位置も重要です。視点を途中で遮らないため、窓際や壁際に設置場所を設けるのがおすすめです。
リビングラグは白・ベージュで広見せ
ラグを置く場合には、色次第でリビングを広く見せる効果は得られます。明るめのカラー、例えば白やベージュ・生成り・ライトグレーなどを置くと、広く感じさせられます。
リビングを広く見せるコツを抑えた施工事例
当社で施工させていただいた、リビングを広く見せるコツを押さえた事例をご紹介します。
リビング奥の開口から自然光を取り入れ開放的で明るい空間
リビング奥に開口を設けてあるので、自然光がたっぷりと取り込めています。明るく開放的に感じられるのは自然光だけでなく、開口ごしに見る景色もリビングの一部と感じられるからかもしれません。
アクセントカラーも配置場所により濃色も圧迫感なくおしゃれに
アクセントカラーに引き締めカラーである濃色を使用していますが、圧迫感なくおしゃれな雰囲気にまとまっています。配置場所次第で圧迫感を感じずに設置できる事例です。
併設空間と可動式間仕切りで広々リビング
隣接する和室との間仕切りを可動式にし、開放すると間仕切りがない状態にしました。部屋を区切らないことで、リビングを広く感じられます。
リビングに吹き抜けで広々した空間に
吹き抜けを設けると、自然とそこに目が奪われるということが、この画像でお分かりいただけるのではないでしょうか。
天井に高さを持たせることで、頭上に広がる空間を感じられます。物理的な広がりを実感でき、天窓や、吹き抜け付近に窓を設置すれば自然光で明るい空間にもなるのでおすすめです。
リビングの広見せにはプランニング段階から開放感・明るさを意識しよう
リビングを広く見せるには、新築時・リフォーム時のプランニングの段階から意識することも重要であることが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
内装・インテリアを含めた色選びももちろん重要な要素ではありますが、インテリアや家電の配置位置も含めて設計プランを練ると、無理なく広々と感じられるリビングを実現できます。
こちらでお伝えした設計プランニングのコツ、上級テクニックやインテリア選びのポイントを活かして、快適なリビングで寛ぎの時間を過ごしてくださいね。