新築で予算オーバーしたら削るとこ~失敗しないコツ・削減額・削減ポイント~

夢のマイホーム、いろいろな希望を伝えて見積もりをとって…とウキウキするタイミングではありますが、大半の方が予算を大幅にオーバーして『どうしよう…』と悩まれるもの。
「予算は考えずにまずは希望を聞かせてください」と言われて希望を伝えてみたものの、そこからどこを削って予算内に収めるかを考えるのは、簡単なようで難しいものです。
この記事では、建築コストダウンできるポイントをシーン別にまとめつつ、どのくらいコスト削減できるのかまとめていきます。あわせて長く住んでいただく家ですから、「ここは削るべきではなかった!」と後悔されがちなポイントと、「ここだけは削らないで!」という建築士としてのお願いとその理由もお伝えさせていただきます。
これからプランを伝えて削っていこうとされている皆さん、もしくはこれから気になるメーカー・工務店に見積もりを取りに行こうとされている皆さんにとって、予算内で満足できる家づくりに役立つ情報になるはずです。ぜひお付き合いください。
⇒注文住宅を新築しようとしているが予算を大幅にこえてしまった
⇒超えた予算を抑える方法を知りたい
◆この記事を読むと分かること
⇒後悔せず納得してコストダウンするコツ
⇒どうするとどれくらいコストダウンできるか
注文住宅新築で予算オーバーした時削るとこはココから!
この記事のもくじ
注文住宅の新築で、予算オーバーしたときに予算を抑えるポイントは大きく以下の5つあります。
- 建築費用
- 外構費用
- 施工業者
- 土地
- 住宅ローン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
建築費用で予算削減する
建築費用から予算オーバーした分のコストを削減できれば、大きくコストダウンすることも可能です。
コストダウンできないか検討する際には、以下の設備のグレードダウンができないかチェックしてみてください。
- キッチン
- 洗面台
- トイレ
- お風呂
- 給湯器
- 部屋数
- 床材
- 壁材
キッチン・トイレ・お風呂・給湯器といった設備は、グレードダウンするだけでなく、「型落ちでも良い」とすることで大きくコストダウンできることもあります。当然ですが、オプション品(オーダーや取り寄せ含む)を選ぶより、施工業者の提案品を選ぶことでもコストダウンできます。
上記のほか、断熱材もコストダウンするためにグレードダウンすることはできますが、生活コストが跳ね上がること、住み心地に大きく影響するためおすすめできません。どれだけコストダウンできるかなど、詳しくはまとまった予算削減ポイントで解説するので、あわせて確認してください。
外構費用で予算削減する
庭・駐車場・玄関アプローチ・隣家との境に設置するフェンス/塀、植栽にかける費用を見直すことも、初期費用を削減するポイントです。
例えば、今すぐでなくてもよいのであれば、後で資金に余裕ができたときに施工することもできます。作りを簡単にしたり、できる部分は自分でDIYするなどすることで費用を抑えることもできるでしょう。
複雑な作り、凝った作りになっている部分をシンプルに、という視点でチェックしてみてください。
駐車場・隣家との境に設置する塀のDIYはおすすめしません
駐車場の水はけが悪い、コンクリートの強度が十分でないと長期間安心して使うには不安があります。また隣家との境に塀を設置する場合も、近年何度かニュースで取り上げられたケースもあるように、思いがけない人損につながってしまうこともあります。
長期間設置こと、強度も重要な設備であることを考えると、気軽にDIYするのは避けていただきたいポイントです。
土地に関する予算削減ポイント
土地に関する費用で削減する場合、以下の4つについて見直しできないか検討してみましょう。
- 土地代
- 地盤改良
- 水道・ガス管の引き込み工事
- 仲介手数料
例えば似たような立地で、すでに宅地として使われていて更地になっている土地を探せば、地盤改良費用(数十万円以上コストダウンできます!)を抑えられる場合もあります。併せて水道・ガス管の引き込みも必要なくなるケースも多いでしょう。
また、「さすがに無理じゃない?」と思われるかもしれませんが、ケースバイケースにはなるものの、不動産会社に仲介手数料の割引を交渉できるようならしてみてください。単価の高い契約なので、もし受け入れてもらえるなら大きく予算カットできます。
住宅ローン契約時の予算削減ポイント
3000万円のローンを組むと仮定して、住宅ローンの金利が1%下がると毎月の支払い額が14,000円ほど安くなります。35年間の総支払額で考えると、600万円ほどの違いになります。金利が変わるとどれだけ毎月の返済額、返済額のうちの金利相当分が違ってくるのか、以下の表にまとめましたのでご覧ください。
【3000万円を35年で借りた場合】
ローン金利 | 月々の支払額 | 支払額金利分 |
---|---|---|
1.5% | 92,000円 | 20,000円 |
1.3% | 89,000円 | 18,000円 |
1.2% | 88,000円 | 16,000円 |
1.1% | 86,000円 | 15,000円 |
1.0% | 85,000円 | 13,000円 |
0.8% | 82,000円 | 10,000円 |
0.6% | 79,000円 | 8,000円 |
0.5% | 78,000円 | 6,000円 |
0.4% | 77,000円 | 5,000円 |
そのほか、事務手数料・保証料・火災保険料といった契約時に必要な費用をもし、契約しようとしている金融機関と交渉できれば数十万円のコストダウンも可能です。(できる場合は限られてしまうのは難点です)
上記のような金利を抑えて契約できる金融機関を探す、というだけでなく返済期間を短縮し支払う利息分をカットする、頭金をしっかり入れて借入額を減らすことでローン金額を抑える方法もあります。
オーバーした新築予算を削るときの失敗なしの手順
新築予算をオーバーしてしまった時には、以下の順番で見直してみてください。
- 予算が適切か見直す
- 相見積もりをとっていないなら相見積もりをとる
- ローン借入先・契約条件を見直し総返済額を削る
- 利用できる補助金制度がないか確認する
- 譲れないこだわりポイントの優先順位をつける
- 優先順位の低いものから後悔に繋がるポイントを避け削減ポイントを探る
- まとまった予算削減ポイントを参考に模索する
見積もりが出て「これだ!」と思える建築依頼先を見つけたら、ローン借入先を検討してください。金融機関によって優遇条件も異なるため、同じ条件で借り入れても金利が異なる場合もあります。
見落としていらっしゃる方が多いポイントですが、ここまで来たら利用できる補助金制度がないかぜひ確認してください。これだけで100万円以上のコストダウンになる場合もありますよ。
ここまで見直したところで、⑤~⑦の順番で、場合によっては繰り返してコスト削減できるポイントを探ってください。⑥についても必ず確認していただくことで、「ここの予算削ったの失敗だった~(泣)」という後悔は避けられます。しっかりチェックしてくださいね。
注文住宅新築で予算オーバーしても削ると後悔するのはココ!
注文住宅新築時に、予算を削る・もしくは削り方次第で後悔してしまうポイントもチェックしておきましょう。
- 家の性能にかかわる部分
- 外構
- どうしても譲れないこだわりの部分
家の性能にかかわる部分
新築予算をオーバーしたとき、絶対に削らないでいただきたいのがこの部分です。
- 断熱材・断熱施工費用
- 気密化工事費用
- 屋根・外壁
- ガラス
外部に常に接触する屋根・外壁も断熱・気密に関する部分ではあります。ここをコストダウンして安いものにすると、結局メンテナンス費用がこまめにかかり、場合によっては大掛かりな補修工事が必要になることもありますので、おすすめできません。
ガラスのコストダウンをすると、断熱性能が落ちたりするだけでなく、防犯面での心配も出てきます。簡単に割って入れてしまうようでは、おちおち寝てもいられなくなってしまうので避けてください。
外構
外構は、コストダウンしやすい部分ではあります。住むには関係ないから、とまるごと後周しにされるケースもまれにありますよね。
ですが外構コストを削減するなら、「毎日出入りすること」を考えて、「できるだけシンプルな作りにする」ことを優先に考えてみてください。こだわった作りで後から施工もできる部分を後回しにするのは良いでしょう。
とはいえ、土むきだしのまま放置してしまうと台風や強風・大雨で外壁はどんどん汚れていきます。場合によっては換気するたび家の中が砂まみれ、なんていうこともあるでしょう。完璧に仕上げなくてもよいので、毎日をストレスなく暮らせることを基準にコストダウンできる部分がないか模索していただくのが、コストダウン成功のコツです。
どうしても譲れないこだわりの部分
せっかく家を建てたのに「こだわっていた部分をすべて諦めた…」というのでは、いささか寂しい気持ちになってしまうもの。
数百万円もするようなキッチンを入れたい、といったようなものでなければ、「どうしても譲れないポイントだけは取り入れておく」というスタンスで見直しポイントを模索してみましょう。
失敗とは違った意味での後悔を感じながら生活せざるを得なくなってしまう、というのは避けたいですよね。
新築時によくある予算オーバーの原因
新築時に予算オーバーしてしまう、よくある原因をご紹介します。
- 家づくりの優先順位があやふやになっている
- 何にどれだけ費用がかかるか把握できていない
- 相見積もりをとっていない
- 後付けできる部分も盛り込んでいる
- 知識不足で予算が相応でなかった
- 建築資材高騰など時勢による影響
細かい部分まで把握できていなかったことで予算オーバーに悩むケースは少なくありません。新築時にどれだけの費用がかかるのか把握する際には、過去記事:注文住宅の新築にかかる費用と内訳【費用を抑える7つのコツ・予算別シミュレーション】で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
また当記事でも再三にわたりおすすめしている「相見積もり」をしたかどうか、でも費用は大きく変わってきます。
予算内に収めるために、後付けでよい部分を後回しにするのも鉄板技です。例えば外構の凝った作りや、部屋数を抑えて後で部屋を仕切ることができるように作っておく、ということでもコストダウンできますので、建築士と相談しながらコストダウン策を練ってください。
まとまった予算を削りやすいポイントと削減金額
予算オーバーしてしまった時、まとまった予算を削りやすいポイントと、どれくらいの金額を削れるのか見ていきましょう。
コスト削減箇所 | 削減案 | 削減金額目安 |
---|---|---|
延べ床面積 | 延べ床面積を縮小する | 建設費用が20万円/1㎡で、10㎡減らせば200万円削減 |
部屋数 | 部屋数を減らす | 1部屋あたり数十万円からのコストが削減できる |
家の形状 | シンプルにする | 凹凸が多いなど複雑な場合と比べ、10~20%削減できる |
水回り設備 | 1か所にまとめる | 数十万円削減できる上、メンテナンス費用も削減できる |
床 | 床材のグレードダウン | 10~30万円削減できることもある |
お風呂 | 設備のグレードダウン | 場合によるが30~50万円削減できる |
トイレ | グレードダウン | 10~20万円削減できることもある |
キッチン | グレードダウン | 場合により50万円以上削減できることもある |
外構 | シンプルに仕上げる | 植栽やフェンスのグレードダウンで数十万~100万円以上削減できるケースあり |
※断熱材 | グレードダウン | 20~30万円削減できるがおすすめしない |
※外壁材 | グレードダウン | 30~50万円削減できるがおすすめしない |
※屋根 | グレードダウン | 20~30万円削減できるがおすすめしない |
上記の削減箇所・金額を参考にしつつ、オーバーした分を削り予算内に収める検討をしてみてください。
補助金活用でコストを削減する
補助金を使うと100万円以上の費用をカットすることもできます。また住宅ローン金利を見直すことで、総支払額は数百万円違ってくることも前述のとおりです。
新築時に活用できる補助金制度については、過去記事:家の新築で補助金100万円?!補助金一覧 【ZEH/LCCMなど・フラット35金利引き下げ】で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
新築時の予算オーバーは手順に沿って見直すと後悔なく予算削減できる
予算オーバーした!となると、「大きな費用が掛かるところからあきらめていこう」としてしまう方もいらっしゃいます。
ですが家は長く住むところ。住宅性能が悪いとその分生活コストがかかるもの。また知らないと損をしてしまう、補助金制度を活用することでも大きくコストダウンすることもできます。
- 安い金利で借りられる金融機関を探す
- 相見積もりで建築費用を抑える
- 希望プランから削っても問題ない場所は削る
- 後回しにできるものは後回しにする
当社が目指す家づくりについては別記事:本物の「コスパの良い家」教えます|後悔しない家選びのポイントで触れていますが、建築コストは最適化しつつも住み心地には妥協しません。
みなさんの夢のマイホームの実現の一助となれる仕事に誇りをもって、尽力させていただきます!