名古屋の工務店は倒産しやすい?不安を解消する工務店選びのポイント


- 名古屋の工務店の倒産リスクの実態
- 倒産しやすい工務店の特徴
- 信頼できる工務店の選び方
- ハウスメーカーとの違いとメリット・デメリット
「名古屋の工務店は倒産しやすい?」と不安な方へ。市場の特性、競争の激しさ、土地価格の動向、施工単価の上昇などを解説し、安心して工務店を選ぶ方法をご紹介します。

「せっかく家を建てるなら、自分の理想の家を作りたい」
でも…どこに行けばいいのか分からない
「とりあえず住宅展示場に行ってみるか。」
とりあえず行った総合展示場のハウスメーカーの担当者から「工務店は倒産リスクが高いのでやめた方が良いですよ!」と言われました、、、と言う方が先日弊社にご来場。そのようなお客様が、なぜ工務店の弊社にご来場いただいたかは最後にご説明します。
それでは本題へ。
実際に、弊社OB様の中にも初めは「本当に工務店で建てても大丈夫なの?」という不安があったと言う声を聞きました。
たしかに、ここ数年ウッドショックやコロナショックなどによる建築資材高騰や労働者の高齢化に伴い人材不足からの人件費上昇などの影響で全国的に工務店の倒産が増えているのは事実です。
しかし、すべての工務店が危険ではなく、安定した経営を続けている会社も多く存在します。紙面を賑わさないだけで中堅どころのハウスメーカーも倒産しています。では、どうすれば工務店の倒産リスクを回避しながら、安心して家づくりを進めることができるのか?を考えてみましょう。
- 「どの工務店なら安心して任せられるのか?」
- 「ハウスメーカーの営業トークに惑わされない方法」
- 家づくりで失敗しないための重要なポイント」
が明確になります。

家は一生に一度の大きな買い物です。
本当に自分に合った家づくりを実現するために、ぜひ最後までご覧ください。
名古屋の工務店は本当に倒産しやすいのか?
この記事のもくじ

全国的な工務店の倒産状況と背景
全国的に工務店の経営は年々厳しくなっています。
などの要因があります。
特に、ウッドショックによる木材価格の急騰は、多くの工務店に影響を与えました。大手ハウスメーカーのように一括大量仕入れができる企業は仕入れコストを抑えられますが、小規模な工務店は仕入れ単価も高く価格転嫁が難しいうえ、利益が圧迫されやすいのが現状です。
もう少し付け加えるとハウスメーカーは全国展開している場合が多く、各地域での顧客層や価値観にもバラつきが有る為、使用する材料は既製品を多用し製品の均一化を図っていますので大量仕入れが可能なのです。
一方工務店は地域に根付き、施工エリアも範囲が限定されている為その地域の特性を生かした材料を使用する事が多く一点ものの建物になる為、味がありますが、大量仕入れができないため仕入れ価格が高くなりがちです。
また、日本全体で少子高齢化が進み、新築住宅の需要が減少。リフォーム市場が拡大する一方で、新築中心の工務店にとっては厳しい状況が続いています。
名古屋の工務店の現状と競争環境

名古屋は中部地方の中心都市であり、全国でも住宅需要が比較的高いエリアです。
しかし、工務店同士の競争が激しく、大手ハウスメーカーも多数進出しているため、すべての工務店が安定した経営を続けられるわけではありません。
名古屋の工務店の特徴
- 自由設計の注文住宅に強い工務店が多い
- 大手ハウスメーカーと価格競争が激化
- 土地価格の高騰が建築費に影響
特に、名古屋市内の地価は年々上昇しており、住宅購入者の住宅購入総額の負担が増加しています。結果として、価格の安いハウスメーカーの規格住宅に流れる傾向が強まったのでしょうか?いろいろな要因が考えられますが、地元の工務店にとっては契約を取りにくい状況になっているのは間違いなさそうです。
倒産しやすい工務店の特徴とは?
✅ 創業して間もない工務店
✅ 極端に低価格を打ち出す工務店
✅ アフターフォローが不十分な工務店
創業して間もない工務店さんは実績が少なく、資金繰りが不安定と言われがちです。
その次に極端な低価格を打ち出す工務店さんは、利益が出ずに経営難に陥りやすいと言われアフターフォローが不十分な工務店さんは長期的に信頼を失い、顧客が離れる、徐々に倒産の危機が近づいているのでは?ないでしょうか。
倒産リスクのある工務店を避けるためには、施工実績や経営状況をしっかり確認することが重要です。施工実績はHPをご覧いただければご確認いただける事が多いですが経営状況は?一般の方は知る事が難しい?と思われがちですが実はそうではなく、商工リサーチや帝国データバンク等でその会社の健康状態が把握できます。その他には金融機関方に聞いてみると、なんとなくわかる場合も有ります。
名古屋の住宅市場と工務店への影響

土地価格の高騰と住宅コストの上昇
名古屋の不動産市場は全国的に見ても安定しており、地価の上昇が続いているエリアです。
特に、名古屋駅周辺や栄エリアでは地価が高騰しており、住宅価格の上昇につながっています。
- 中部地方の経済拠点としての発展
- リニア中央新幹線開業予定による影響
- 企業の集積が進み、住宅需要が安定
このような背景から、名古屋市内で注文住宅を建てる場合のコストは全国平均より高めとなっています。
工務店としても、土地価格が上昇するとお客さんの土地建物取得総額コストを抑えにくくなり、価格競争が厳しくなるため、経営に大きな影響を与えています。
名古屋の新築需要と市場動向

名古屋市では、新築住宅の需要は依然として高いものの、戸建て住宅の供給バランスが変化しています。
- 都心部ではマンション購入者が増加
- 郊外では注文住宅のニーズが高まる傾向
- リフォームや中古住宅の需要も拡大中部地方の経済拠点としての発展
といったトレンドが見られます。
新築戸建てを希望する人は、名古屋市郊外のエリアを選ぶことが多いですが、そこでもハウスメーカーとの競争が激しくなっています。その結果、名古屋の工務店は経営基盤が弱いと生き残るのが難しい状況になっています。
リフォーム・リノベーション市場の成長

新築市場が縮小する中で、リフォームやリノベーション市場にシフトした工務店さんも増えてきています。ここ数年は雑誌などでもリフォームへのシフトを促進するような記事も増えてきています。
名古屋でも、中古住宅を購入してリノベーションする人が増えているため、工務店にとっては新たなビジネスチャンスがあります。
- 住宅価格の高騰により、新築より中古物件の購入が増加
- 断熱・耐震性能を向上させるためのリフォーム需要が拡大
- ライフスタイルの変化に合わせた間取り変更のニーズが増加
そのため、新築だけでなくリフォーム実績のある工務店を選ぶことも安心材料の一つになります。
倒産しない工務店を見極めるポイント

経営基盤がしっかりしているか?
倒産リスクの低い工務店を見極めるには、経営の安定性をチェックすることが重要です。先の章で少しお話しした【商工リサーチや帝国データバンク等でその会社の健康状態が把握できます。その他には金融機関方に聞いてみると、なんとなくわかる場合も有ります。】の続き↓
住宅建築をするときの 工務店さんへの建築費の支払いやそのタイミングで問題になってくるのが借り入れをするタイミングです。金融機関からすれば建物が完成していないのに住宅ローンを貸し出すリスクがある訳です。そんな中でも金融機関さんの中には建物が完成する前に融資してくれる場合も有ります。建物が完成する前に融資する場合、金融機関さんからしたら【その工務店さんの経営状況大丈夫?】と厳しい目で審査するのです。その工務店さんが施工するにあたり、金融機関さんの判断が【建物が完成する前に融資する】という事であれば、その工務店さんは金融機関さんからみて大丈夫な工務店さんという事が言えますね。逆に建物完成前に融資してくれないのはその工務店さんに不安を覚えているのでは?
✅ 経営が安定している工務店の特徴
- 10年以上の実績がある(長く経営している=安定している可能性が高い)
- 自社の大工や職人を確保している(職人不足で倒産するケースを回避)
- リフォーム事業も手がけている(新築だけでなく安定した収益がある)
事前に、工務店の創業年数や施工実績、会社の経営状況を確認しておくと安心です。
施工実績や口コミを確認する
工務店の信頼性を判断するうえで、過去の施工実績や口コミは重要なポイントです。
- 過去の施工事例が多いか?(実績が豊富なほど安心)
- 口コミの評価が高いか?(SNSやGoogleのレビューを確認))
- 地元の評判が良いか?(地域密着型の工務店ほど手厚い対応が期待できる)
特に、過去の施主の満足度は、工務店の質を判断する大きな指標になります。
保証やアフターサービスの充実度を比較
倒産リスクを避けるためには、工務店の保証内容もしっかり確認しておきましょう。
- 住宅瑕疵(かし)保険に加入しているか?
- 保証期間が長いか?(最低10年以上の保証があるか)
- アフターサービスが充実しているか?
万が一、工務店が倒産してしまっても、第三者機関の保証が適用される住宅瑕疵担保責任保険に加入しているかどうかを確認すると安心です。この保険に加入していないと今の時代は建物が建てれないので加入していない工務店さんは問題外です。
もう一点大切なのが、完成保証制度に加入、もしくは加入できる工務店さんか否か。完成保証制度については賛否?ありますが、それはココでは置いておいて、完成保証制度を利用する為には会社の経営状況が良くないと完成保証に入れません。
そりゃそうですよね?実績や資力のない工務店さんの建築中の倒産リスクをあえて取りに行く善意の第三者はいません。もう少しだけいうと完成保証制度に入れる工務店さんにもクラス分けがありますので、嫌われても良い覚悟でその工務店さんに【完成保証】について聞いてみるのはとても良いと思います。良い判断材料になります。
じゃあ、なんて質問するか?
【一例】御社は完成保証制度使えますか?保証割合は何%ですか?
参考URL(住宅保証機構 完成保証制度概要)
工務店とハウスメーカーの違いを理解する

工務店を選ぶメリット・デメリット
✅ メリット
- 設計の自由度が高い(オーダーメイドの家が建てられる)
- 地域密着型で対応が手厚い
- ハウスメーカーよりコストを抑えやすい
❌ デメリット
- 経営基盤が弱い会社もある(倒産リスクが高い場合がある)
- 職人の腕によって品質にバラつきが出る可能性がある
ハウスメーカーを選ぶメリット・デメリット
✅ メリット
- 倒産リスクが低い(大手企業の安定経営)
- 品質管理がしっかりしている
- 長期保証やアフターサービスが充実
❌ デメリット
- 価格が高い(ブランド料や広告費が上乗せされる)
- 設計の自由度が低い(規格住宅が中心)
どんな人に工務店が向いているのか?
✅ 工務店が向いている人
- オリジナルの家を建てたい人
- 地域に密着した対応を求める人
- 価格を抑えつつ、こだわりの家を建てたい人
✅ ハウスメーカーが向いている人
- 倒産リスクを少しでも避けたい人
- 保証やメンテナンスを重視したい人
- 工場生産の均一な品質を求める人
名古屋で工務店を選ぶ際の注意点
営業トークに惑わされないために
ハウスメーカーの営業担当者は、
✅ 「工務店は倒産するからやめた方がいい」
✅ 「保証がないから不安ですよ」
といった営業トークを使うことがあります。
しかし、実際には倒産しにくい工務店も多く存在するため、冷静に情報を比較することが重要です。確かに工務店の数は星の数ほどありますので玉石混交ではあります。その中で良い工務店さんに出会う為には足で稼ぐ事は自分の為でもあると思って時間が許す限り廻ってみてください。
資金計画をしっかり立てる

工務店選びの際は、住宅ローンや資金計画もしっかり考えることが重要です。
- 無理なローンを組まない
- 頭金や自己資金の割合を適切に設定する
無理なローンを組まないように!と言われても、自分がどれだけの借入額が可能か?分かりませんよね?そもそも借入額とは借り入れができる最大限の額面の事で返済できる・しやすい額とは違う事にご用心。
- 【これくらいの金額は皆さん組まれてますので大丈夫です】なんてよく言われると思いますが、本当に大丈夫でしょうか。一般的に目安として頭の片隅に置いておくと良い数字が税込み年収の5~7倍程度。返済比率20%程度と記憶しておくと良いかもしれません。
(例)年収(源泉徴収票額面)で500万 借入額3500万円の場合
返済比率は金融機関の商品の内容により異なりますが35年返済(ボーナス返済無)金利は変動0.7%とした時、毎月返済額93,982円。*12か月(1年)の合計は1,127,784円。これを割り算すると返済比率が出ます。今回の場合返済比率22.5%でまずまずというかこれ位に留めておくと住宅購入後も返済に追われる事はないのかな?と思います。あるHMですと年収の10倍を目途とすると聞いたことがありますが、年収500万円の方で借入額5000万円、毎月134,260円の返済額。返済比率32.2%。これ位は金融機関は貸してくれます。金融機関の返済比率は35%程度くらいまでは貸してくれます。
ここで少し冷静に。毎月13万円の支払いをすると正直結構厳しいんじゃないか?子供が習い事をしたいと言った時【いいよ】って即答できますか?習い事は1つじゃないですよね?きっといくつも習い事するんじゃないでしょうか。住宅ローンの支払いがきついので子供にその習い事やめてって言いますか?そのために家族でたまに行く外食やレジャーを削りますか?住宅が完成した当初はそれでもいいかもしれませんが、それがず~っと続くわけです。もちろん給与収入も上がるかもしれませんが、そこは楽観的に考えずに冷静に考えましょう。しかし例外があります。それは奥様が働いているのなら奥様の協力を仰ぐのも大切です。かなり単純な計算ですが、後300万円資金的に足りないのなら年収300万円の奥様でしたら今後将来において延べ一年間だけ働いて貰う感覚で。
ずっと奥様の収入を アテ にしてはいけないかもしれませんが。
初めて行った展示場であの手この手のキャンペーンやプレゼント攻勢に気が緩んでしまい冷静に考えれば厳しいと思える資金計画のまま【仮契約】なんて絶対にしない様にして下さい。建てる側は建てるまでが仕事。建ててからの支払いはお客様自身ですので、その事を忘れずに。建てるまでは良いこと言ってあなたを気持ちさせるのが営業マンの仕事です。それくらい冷めた目で見て丁度良い位です。
長期的なメンテナンスを考慮する

工務店が倒産した場合でも、
建築図面を保管しておく
ことで、万が一のリスクを軽減できます。在来工法の家を建てる事で他の工務店でも工事ができる確率を高めるという事です。
一番問題なのは【型式認定】などの建てたメーカー以外誰も触れない家では、万一そのメーカーさんが倒産でもしようものなら一生誰もその建物のメンテナンスが出来ないという事です。
まとめ 後悔しない工務店選びをするために

「名古屋の工務店は倒産しやすい」というのは営業トークである可能性が高いです。
重要なのは、信頼できる工務店を見極めること。そのポイントは今回の記事に記した通りで何度もお読みいただけると嬉しいです。また、関連記事も貼っておきます。
✅ 施工実績・経営基盤を確認する
✅ 保証やアフターサービスを重視する
✅ 営業トークやキャンペーンに惑わされず、冷静になる
これらを意識すれば、安心して理想の家を建てる可能性がグンとUPします!
最後に何故工務店は倒産リスクが高いと言われながらも弊社にご来場いただけたのか?お客様に聞いてみたところ、ハウスメーカーさんの家は魅力的に見えたけど、どこのメーカーも自社の建物を売ろう売ろうとしているだけにしか見えず、いい建物を一緒に建てようという姿勢が見えなかったとの事でした。
今回お越しいただいたお客様が、たまたまその様な営業マンさんに会っただけかも知れませんが、商品を売るのと家を建てる事は大きく違いますよね。